アートサイクルスタジオ(ART CYCLE STUDIO)-名車の証
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アートサイクルスタジオ(ART CYCLE STUDIO)は自転車の街として知られる大阪府堺市の隣り、羽曳野市にある。
この一帯は戦前から自転車関連の企業が多く、変速機などの分野で世界的企業に成長した、あのシマノも堺市で創業。今もシマノ本社は堺市にある。
アートサイクルスタジオも、戦前から続く老舗で、今の福井社長で三代目である。やはり伝統の重みを感じる。この伝統と歴史が、高い品質を支える背景として存在している。
アートサイクルスタジオは、今も国内自社工場での組み立てを行っている。それだけでも貴重な存在だ。現在はお手頃価格帯のスポーツ自転車はもちろん、高価格帯モデルも台湾や中国で生産される時代。今の時代に貴重な、国内組み立ての自転車を供給しているブランドである。
もちろん中国製でも、日本のJiS規格などに合わせて作られ、厳しくチェックされた自転車は、品質や安全性にまったく問題はない。もし品質や安全性に問題がある製品を販売したら、今の日本では企業生命にすら関わる。
しかし日本の職人の手で組まれ、職人の魂が込められた自転車に乗るということは、また違った意味を持つ。滑らかで正確な操作感は、気持ちよく乗れる。何より職人の手で組まれた自転車を走らせることは、気分が一味違う。
さらにアートサイクルスタジオの自転車は美しい。とくにクロモリフレームの製品は、価格を超えた美しいシルエットを持つ。
聞けばこれらはフレーム設計から、アートサイクルスタジオの福井社長が自ら設計したものだとか。長くマウンテンバイクなどの自転車競技に深く関わり、自らも自転をこよなく愛する福井社長の、経験と愛情が込められた設計だ。それが自転車の美しさに現れているのだろう。
スルスルと流れるような作業で自転車が組まれていく。店舗の奥にある工場で、淡々と自転車が組まれる。アートサイクルスタジオでは、ホイールも手作業で作られる。
一般的に「手組ホイール」と呼ばれるものだ。ハブ・リム・スポークなどの部品から、手作業でホイールを組む。こちらも淡々と流れるように、職人の手でホイールが組まれていく。
何の知識や経験もなく組み立てを見れば、ごく簡単な作業をしているように見えるだろう。ところがある程度、自転車修理などの経験者が見たら、淡々とした作業に、驚異的な職人技が隠されていることに気付くに違いない。
例えば、自転車のパンク修理経験がある人は比較的多いと思う。タイヤをホイールに組み込む時、タイヤレバーという工具を使うはずだ。これを使用してもタイヤがホイールにハマらず、苦労したことがあるかと思う。
コツをつかめばタイヤは簡単にホイールに組み込める。さらに熟練するとタイヤレバーを使わず、手だけで組むこともできる。慣れて手だけでタイヤをホイールに組めるようになっても、相応な力は必要だ。プロの自転車屋さんでも、それなりに力を使う。
ところがアートサイクルスタジオの作業を見ると、まるでタイヤが自分からホイールに組まれていくように見える。
タイヤが勝手にホイールに組まれるイメージだ。力を使う作業など、何一つ見られない。各部品は淡々と、その場所に収まるのが当然のように組み込まれる。
これは熟練した職人にしかできない、究極の技の形だ。職人の仕事を数多く取材した経験で言えば、高度な技術を持つ熟練職人の仕事こそ、淡々と作業が進み難しさを感じない。
動きに無理がなく、部品は意思を持ったかのように自然な動きで、素直に組み込まれる。無理が一切ない。これが一流職人の技の証しだ。
アートサイクルスタジオの組み立て作業は、そのレベルに達している。熟練の技で無理なく組まれた機械は、動きが違う。見た目やスペック上の数字は同じでも、タッチの正確さや軽さが違う。お手頃価格でこれが購入できるのは驚きだ。
アートサイクルスタジオは、低価格で購入可能なスポーツ自転車専門メーカーではない。もっと高価格帯の自転車も販売している。
しかし、お買い得価格モデルも自社工場で、熟練職人の手により組まれるのは同じだ。しかも他メーカーより一クラス上のパーツも多く使われている。いったいなぜアートサイクルスタジオは、価格を抑えた製品を作れるのだろうか?
その理由は戦前から続く、老舗の暖簾があった。
同じ部品でも、より価格を抑えた仕入れができるのだ。しかも通販を販売の主軸にして直販で売る。
これが高い品質を保ちながら、価格を抑えられる秘密だ。
しかも1990年代の初め頃から、自社で自転車を組み上げ続けた伝統がある。
これらが組み合わされ、コストのかさむ自社工場の国内組み立てにも関わらず、お手頃価格でも高品質なスポーツ自転車の販売ができるのだ。
職人の魂を感じながら走る楽しみは格別なものがある。
===【往年の傑作モデル 詳細解説】====
S550 CLARIS
一つ上のクラスのパーツを用い、ART CYCLE STUDIOならではの国内組み立てにより仕上げた、お買い得の1台。□ロードバイクのフレームに最適な素材の一つとされる、クロモリ(クロムモリブデン鋼)を、伝統的で確実なホリゾンタルフレーム形式で作成。さらに変速機にこのクラスでは通常は採用されない、シマノClarisを採用。チェーンにホイールハブもシマノ製品。この作りは同価格帯の他機種では見られない、完全に一つ上の構成になっている。それがお手頃価格で購入できる秘密は、フレーム塗装色を絞り、コストを削減した成果。他は上位クラスと同一なので、当然走りも一つ上のクラスの楽しさが味わえる。
A660 ELITE
停車時の扱いやすさなど、実用的なアルミ製スローピングフレームを持つロードバイク。変速機は上位クラスに使われるシマノClaris。チェーンやワイヤー類もシマノ製を採用。信頼ある上質なパーツが使われている。目立たないがホイール・ハブもシマノ製品で、シマノのハブは回転がよいことで知られている。これは走りの良さに現れるだろう。またハブにグリススリーブを内蔵し、優れた耐久性を維持する構造にもなっている。シマノ製ホイールに多いカップ&コーンベアリングは、調整やメンテナンス性に優れ、長く愛用できる製品だ。この1台は部品構成だけ見てもお買い得な上に、国内組み立ての品質が加わる。
A670F PRO2
変速機はもちろん、ブレーキからホイールハブまで、シマノClarisで組まれたお買い得モデル。ギヤクランクやボトムブラケットもシマノ製品を使用。さらにフレームは構成するパイプの肉厚を途中で変更し、軽量化を図り振動吸収性も向上させたダブルバデット・パイプを採用。外からは見えないが、こうした技術を導入し品質を向上させているのは素晴らしい。その結果、ダイレクトで滑らかな走行性育旨を発揮している。もちろんART
CYCLE STUDIOならではの国内自社組み立てで、それがお手頃価格で購入できるのはお買い得としか言いようがない。走りのしっかりしたクロスバイクを探している人にお薦めしたい。
A500F-24
自転車の構成パーツで重要なのは、まずフレームとホイールだ。このホイールは大別して、リムやスポークハブを別々に仕入れ組み上げる「手組」と、各部品が専用設計の「完組」と呼ばれる2種類のホイールがある。このモデルではお手頃価格では珍しく、シマノ製の完組ホイールWH-R501を採用。一味違う走りが楽しめそうだ。さらに前3段×後8段の24段変速を用いるなど、他では見られない充実した作りに仕上げられている。そして走行性能だけでなく、ギアクランクには裾汚れや巻き込みを軽減するガード付きを使用。手元で変速可能なシフターも備え、使い勝手に優れ行動範囲も大きく広がる期待を感じる。
A660F
ブレーキ以外はオールシマノパーツで組み上げられた1台。そのブレーキもTKTORO製キャリパーブレーキで、十分に信頼できる実績あるものを採用している。アルミフレームは素材としてA6061アルミを使用。これは耐食性・強度に優れたアルミ合金で、クロスバイクという実用性も兼ね備えた機種として、実用的な素材になる。そして太くなりがちなアルミフレームながら、繊細で優美な曲線を描いて製作されている。走ってよし、眺めてよしの1台だ。アップチャージとして、シマノWH-R501ホイールヘの換装をオーダーすることもできる(別料金)。ART
CYCLE STUDIOらしく、2種類のサイズが用意されているのもうれしい。
F500C-24 クラブモデル
クロモリ製ホリゾンタルフレームの洗練されたデザイン。グリップとサドルはブラウンに配色され、落ち着いた雰囲気のクロスバイクだ。車体も充実した構成内容を持ち、シマノWH-R501ホイールを標準装備。前3段×後8段の24段変速機能も備える。さらに手元で変速が可能なだけでなく、現在のギヤ位置が一目で確認できる、オブティカル・ギヤディスプレイも備える。700×
28Cのタイヤも必要以上に気を配る必要なしに走行可能で、軽快感と実用性のバランスがとれた選択。シンプルでシックな見ためだが、それ以上に作りは充実している。クロモリフレームの上質な乗り心地とともに、愛着を持てそうなモデルだ。
F550
F550はクロスバイクに見えるが、ロードノヾイクのS550をバーハンドル化したモデルと考えた方がよい。メーカーもクロスバイクではなく、フラットバーロードバイクに分類している。それだけに軽快で爽快な走りを楽しむことができる。そして変速機には上位クラスで使われるシマノClarisを採用。これをお手頃価格で購入できるのは、かなりお得な設定になっている。その秘密は、上位モデルのF660をフレーム塗装だけ海外に移行させたから。もちろん組み立ては国内自社工場で、熟練職人の手で組まれる。従来の高い品質を確保しながらもコスト削減に成功し、価格を下げることに成功した。まさにお買い得モデルだ。
S440-STI
流行のロードバイクに乗りたいけど、まずはお手頃価格で試したい。そんな人にビッタリなのがこのモデル。ロードバイクでオーソドックスなホリゾンタルフレーム形式を、これもロードバイクに好んで使われるクロモリ(クロムモリブデン鋼)で組んでいる。前2×
後7の14段変速は、デュアルコントロールレバー(プッシュタイプ)で操作。流行のコンパクトクランクも採用されている。より上位機種に通じる乗り味やメカニズムなど、ロードバイクの基本をすべて備える組み合わせだ。細かい部分を見れば、ワイヤー類もシマノ製。引きの軽さなど、細部までこの価格以上の価値と能力を兼ね備えたお買い得モデルになる。
A440-STI
ハンドル位置を高く設定することが可能なヘッドチューブ位置と、停車時に有利なスローピングの強いアルミフレームを採用。これはロードバイク未経験者に馴染みやすい設定だ。その一方でデュアルコントロールレバー(プッシュタイプ)を採用し、ブレーキレバー部での変速操作が可能。前後ホイールは回転性能がよいことで知られるシマノ製八ブを使い、ホイール脱着が工具なしで可能なクイックリリースなど、十分な機能も持つ。ギアクランクにクランク軸(BB)、チェーンその他にもシマノ製パーツを多用。ロードバイクは未経験だが気楽に試してみたい人には、かなり魅力的な作りと価格設定になっている。
A440-ELETE
アルミ製のスローピングフレームに、流行のコンパクトクランク採用の入門モデル。変速こそデュアルコントロールレバーではないが、ブレーキ以外の多くのパーツは信頼のシマノ製品。とくに後ハブは特注で、7段カセットフリータイプを採用。スペックの数字に表われない品質レベルは、十分に高い。
A400F-21ELETE
扱いやすいアルミ・スローピングフレームに、前3×後7の21段変速ギアの組み合わせ。走りのステージを選ばない。ブレーキ以外はオールシマノパーツを使用。信頼性も高く、走りのよい実用的クロスバイクといえる。AR
TCYCLE STUDIOのスポーツ自転車は身長に合わせたサイズ設定が親切なのが特徴だが、このモデルも2種類のフレームサイズ設定がされている。適切なサイズ選びは走りを楽しむ基本だ。
C400
クロスバイクのルーツはマウンテンバイクで、それをオンロード用にしたものが本来のクロスバイクと呼ばれる。このモデルはブレーキにマウンテンバイクなどで使われるVブレーキを搭載。そうした意味では、本来のクロスバイクといえる。シンプルな構成に見えるが、21段変速採用で機能も充実している。
F600-8
ロードバイクをバー八ンドルに変更したものがベースの、フラットバーロードバイク。伝統的な美しいラインが特徴的だ。別料金で74色の中から好きなカラーオーダーができる。走りだけでなく、見ためも趣味の自転車としては大切な要素。これをお手頃価格で実現。長く愛着が持てる作りになっている。
F400-21
低価格ながら変速機はもちろん、ホイール・ハブからチェーン、細かいところではワイヤー類まで信頼のシマノ製部品で作られている。やはり信頼のブランドで構成され、しかも国内自社工場での組み立てとなれば、当然ながら内容の充実したクロスバイクになる。しかも企業努力で低価格。これは買いだ。
F400-26
ロードバイクやクロスノヾイクのホイールタイヤは、700Cというサイズが一般的。高速巡航走行に適したサイズだ。これを少し小径化すると、巡航能力は落ちるが加速性能はアップする傾向になる。そこでわずかに小径化して、こぎ出しを軽くしたのがこのクロスバイク。信号の多い市街地走行に適している。
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