ピナレロ(PINARELLO)-名車の証
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ピナレロ(PINARELLO)は、1953年に、ジョバンニ・ピナレロが興したリアルレーシングブランだ。
ピナレロ(PINARELLO)は、弱虫ペダルにも登場する人気・評判のブランドだ。
ビツグレースで活躍する選手の機材だったり、新しい素材や技術を導入したバイクであったり、さらにはデザインや、フランドイメージが洗練されていることなど、ロードバイクの魅力は複合的だ。しかし、ピナレロほど多くの魅力を備え、現実に高い人気を誇るブランドは五指に満たないのではないだろうか。
ピナレロの歴史は1925年までさかのぼるが、創業者であリプロ選手だったジョバンニ・ピナレロが本格的な工房を開いたのは1953年。以降、北イタリアの小都市トレヴィゾで作り続けられるロードバイクは、数々のプロチームに供給され、華々しい戦績を残していく。
1970年代からジロ・ディ・イタリア優勝などで一流ブランドとして認識されたピナレロだが、1988年にベドロ・デルガドによってツール・ド・フランスを初制覇。ここからピナレ国の伝説的な快進撃が始まる。
周知のように1991年からミゲール・インデュラインがツールを5連覇するのである。そして1997年のヤン・ウルリッヒまで、ピナレロは連続7年もツールを制覇し、名実共に世界のトップブランドたる地位を獲得。まさにピナレロ黄金時代の到来だった。
その後、トレックを駆るランス・アームストロングの登場によってピナレロのツール連覇はストップするが、アレッサンドロ・ベタッキやアレハンドロ・バルベルデといった有力選手の愛機となり、ピナレロは
勝利を量産している。
こうしたピナレロの大活躍は、1980年代から指揮を執るようになったファウスト・ピナレロ(ジョバンニの長男)の製品開発やプロモーションの手腕に他ならない。
イタリアの各ロードバイクブランドは、日本やアメリカ、台湾などの新メーカーに素材開発や加工など技術面で遅れをとった嫌いもあった。
しかし、ファウスト率いるピナレロは違った。1994年にはフルカーボンのタイムトライアルバイク「エスパーダ」をインデュラインのために用意してアワーレコードを樹立しているし、
今やアルミフレームの標準装備となった感のある"カーボンバック"を1998年に世界ではじめて発表したのもピナレロだ。
「カーボンは日本製を台湾で加工して使っているし、マグネシウムはアメリカ製、チタンはロシア製を使っている。しかし、その素材を自転車に活かす方法を知っているのはイタリアだ。プロジェクトの企画と製造の重要なパートを、イタリアの自らの工房で行っていることが重要なんだ」
こうしたファウストのコンセプトを背景に、ピナレロはイタリアならでは伝統と、他のいかなるメーカーにも負けない革新技術を融合させ、魅力あるロードバイクを作り続けている。
アパレルのベネトングループ、家電のデロンギが本拠を構えるトレビゾは、イタリアでもっとも裕福な街の1つです。2008年に新しくなったピナレ国の本社は、その城壁の外側にあります。
デローザと同じ1953年に創業したピナレロは、同じようにプロチームヘ機材を供給し、75年にファウスト・ベルトー二オがジロ・デ・イタリアで優勝しました。
80年にはジョバンニ・バッタリンがジロとブエルタで優勝を飾るなど、十分な活躍をしましたが、デローザやコルナゴのようなメジャーな存在にはなれませんでした。
そんなピナレロがブレークしたのは、アルミフレームの時代が訪れてからです。90年にはメタルマトリクスを採用した"ケラルライト"をミゲール・インデュラインが駆って、ツール・ド・フランスで優勝しました。ケラルライトは日本でヒットしませんでしたが、ヨーロッパでは入手困難なモデルとなっています。
続く、"パリ"ではアルミフレームにカーボンフォークをセットし、快適性に弱点を抱えていたアルミフレームの完成度を高めました。そして、パリをきっかけに、ライバルたちはビナレロの動向を追うようになります。
そして、ビナレロの成功を決定的にしたのが"プリンス"です。ヘッドパーツをヘッドチューブ内に収め、スタイリッシュなデザインとフロント回りの剛性を高めて、正確なハンドリングを実現しました。しかも、シートステーにカーボンを使って、評判の高かったパリを凌ぐ快適性をも手にしていました。
2年のテスト期間を経て出されたプリンスは、発売前から大きな話題を集め、他を圧倒する華美なベイントも評判となり、世界でいちばん入手が難しいフレームとなりました。当時、納期の問題について、社長のファウスト・ピナレロは「納期は、私にとって家族みたいなものだよ。この問題とは、切っても切れない縁がある」と語っていましたたが、彼の言うとおり、躍進は未だに続いています。「現在、年間の生産台数は4万台です。FPシリーズを投入した効果もあって、この3〜4年で販売量が3倍に増えました」。
アジアの協力工場を使うことで、コストダウンしたFPシリースは空前のピナレロブームを生み出し、高級モデルではヨーロッパでも屈指の規模となっています。ただ、従来のファンからは廉価モデルの追加に対して不満の声があるのも事実である。
「価格の安いモデルだからといって、手を抜くことはありません。素材やパーツが違うので価格は違いますが、すべてのモデルはピナレロであり、トップチームからフィードバックされたノウハウが活かされています。プロロードレースをF1と重ねて考えてみましょう。まず、私たちは超高級車ばかりを生産しているフェラーリではありません。どちらかというと、メルセデスやBMWに近い存在です。価格帯には幅がありますが、どのモデルにもレースマインドが投入されているのです」。
自らもグランフォンドに参加するファウストは、イタリアでも有名なサイクリストです。今でも週5回のトレーニングをかかさず、シーズン(半年程度)中の走行距離は1万キロにも及びます。
「私もサイクリストなので、製品のテストを行なっています。そして、幸いなことに、私がいいと思ったモノは9割近くの人から支持が得られるようです。言うまでもなく、ピナレロは私の名前で、私は自分の名を背負ってビジネスをすることを本当に楽しんでいます。なので、楽しんで乗ることが、ビジネスにつながっています」。
若い頃は塗装セクションで仕事をしていた彼は、ベイントに関しては人一倍、口うるさい。
「洋服だって、カッコイイと思わなかったら話にならない。自転車だって同じです。私の仕事はスタッフがより良い仕事するため、素晴らしい素材を見つけてくることです。それがカーボン繊維のこともあれば、塗料だったりするだけです」という。
向かうところ敵なし。まさに、この世の春を謳歌しているように見えるが、ピナレロはどこを向いているのだろうか。
「それは誰にもわからない。大切なのは、現状に留まらないことです。もしかしたら、それがMTBかもしれないし、そうじゃないかもしれない。ただ、FPシリーズを発表してわかったのは、ドグマで学んだことは、1000ユーロのバイクを作るときにも無駄にはならないということです」。
現在、ピナレロはコルナゴと並び称されるまでになりました。言葉にはしませんでしたが、両者がイタリア車を牽引し、切磋琢磨しているのは今後も続くでしょう。
アルミの時代からトップモデルまで、乗れば乗るほどわからなくなってくるのが、「ピナレロらしさは何なのか」ということです。そんなものはもう存在しないのではないかと。
ピナレロに限りませんが、時代によって走りの性格はコロコロ変わります。素材が変われば走りの方向性が変わるのは当たり前かもしれません。
日本でピナレロは「パリ」で有名になったブランドですが、パリの前にケラルライトがありました。あれは鬼のように硬いフレームでした。
その直後に出た初代パリとか初代プリンスは、すごくしなやかなフレームでした。
その「しなやかさ」は、ケラルライトで硬さを極めてからやったことなのです。
あえて剛性を落としていました。パリとプリンスのBB溶接位置を見ると、ダウンチューブのセンターとBBセンターをオフセットさせて、見た目より剛性を落としています。
ピナレロは、アルミメガチューブでみんなが硬かった時代にしなやかなフレームを作って、それで伸びたメーカーです。
そのバックグラウンドにあるのは、「硬いアルミを作っていた経験」です。カーボン時代になってからは、ピナレロは、世がカーボン化したあともトップモデルにマグネシウムフレームを据え続けていた時期があり、カーボン化の波に乗り遅れたのかと思いきや、ドグマを進化させつつどんどんよくなっていきました。
アルミはアルミのよさを出していました。カーボンに代わってからも、カーボンの特性を上手に生かしています。
素材にあった適正な乗り心地を作るというのは、やっぱり上手です。実際、ドグマがカーボン化してからはずっとトップグループの一員です。F8もすごくいいモデルです。
そのドグマですが、ドグマ2くらいまでは「一瞬のタメのあとに猛然と蹴りだす」という、マグネシウム時代から続いていたいわゆるピナレロらしさが残っていました。
しかし、ドグマ65.1〜F8では明確に「硬くて軽くて速い」という方向になりました。
ピナレロは最初から硬いカーボンフレームを目指していました。
ファウスト(現ピナレロ社長)は、カーボンになってからは、ひたすらそういつものを狙っています。
スペシャライズドが新型ターマックで小さいサイズのフレーム剛性をあえて落として「人間に合わせる」という方向になりました。ドグマ65.1→ドグマF8
の進化の方向って、「硬くして軽くして空力も稼いで、とにかく速く」という方向性になりました。
どのブランドも追い求めているものは一緒なのでしょう。
そのとき持っている材料とか抱えている問題が違うだけです。
「硬い」というとネガティブに聞こえるかもしれないけど、ピナレロは「ロスのない剛性」を求めています。剛性面で不利なアルミを使い始めたときは、剛性を一度ピークまで持ってってから調整しました。
カーボンでも素材の弱点を排除するためにいろんなことをしています。
ピナレロらしさつてそういつところにあります。
まず弱点をキチンと理解したうえで、そこをつぶしながら進化させていきます。
カーボンの耐破断性を向上させるナノアロイも、カーボンの弱点をつぶそうとした結果です。
ピナレロが東レとつながってるのは大きいです。「パワード・バイ・トレカ」です。
トレカのロゴをフレームに入れられるのはグラファイトデザインとピナレロだけです。
ピナレロが変わったとしたら、総合ブランドを目指すようになったことでしょう。
ハイエンドだけでなく、エントリーグレードまで充実させてきました。
エントリーグレードもそうですし、今はツーナイナーのMTBまで持っています。
昔はロードのハイエンドしかありませんでした。モデル数も少なかったでした。
今はイタリアのビナレロ。ヨーロッパを代表するピナレロtpなりました。
現在のラインナップはどれも完成度高いです。
エントリーグレードまで走りはまとめてあります。カラーリングは華やかでカッコいいです。
高級ブランドとしてはどうかと思いますが、それがファウストの選んだ道ですし、実際に成績も出しています。
しかし、立ち位置が変わってもバタくさいイタリアらしさを捨てないでほしいです。
自転車界にあるイタリアらしさって、本当に洗練された美しいものじゃなくて、総じてわかりやすいイタリアなのでしょう。けっこう、バタくさいイタリアをイタリアらしさとして捉えているのでしょう。
自転車界に限らずそうかもしれないません。
これからのピナレロに求めるものは、「ピナレロ・マイウェイ」(カラーオーダープログラム) の充実でしょう。
オーダーフレームの時代じゃなくなってしまったけど、高級車なら自分らしさみたいなものを演出するところを残しておいてほしいです。
「ピナレロ・マイウェイ」でバイクを作っている人はまだ少ないけど、あれをもっと使って楽しんでほしいです。あれを使ったらかなりカッコいいピナレロが組めでしょう。性能に関しては文句ありません。走りは一級品です。
===【往年の傑作モデル 詳細解説】====
ルンガヴィータ(LUNGAVITA)は、英語に直すと「LONG LIFE」という意味を持つストリートピストです。ハンドルにはピストバーを採用しており、深いクラウチングポジションを取ることができます。ヘッドマーク、ロゴ、ペイントにはピナレロ社創設当初のレトロデザインを採用しつつ、6061-T6
アルミフレームなど現代の素材を採用しているシングルスピードモデルです。こだわりを持つユーザーに大きくアピールすることのできるピナレロ社のコンセプトバイクです。
1951年創業当時のヘッドマーク、□ゴデザインを復活させたレトロなデザインが魅力。フレームはロー ドレースで培つた技術を活かしながら、シングルスピード専用に設計されている。限定入荷品。
FP ウノ(FP UNO)は、アルミにカーボンバックを組み合わせるという構造を生み出したブランドならではの、素材を知り尽くした設計で、レースで十分に勝ちを狙える性能を持ったモデルです。
トレビソ(TREVISO)は、弧を描くフレーム形状が快適な乗り心地を生むフラットバーロードです。ロードバイクの名門であるピナレロが作るバイクの優れた走行性能を気軽に楽しむことができます。ピナレロならではの美しいロードフレームですが、美しいアーチ形状、ブレーキワイヤ内蔵のトップチューブを持つのが特徴です。メーンコンポもシマノ・ソラと、手ごろな価格ながら高性能が手に入ります。欧州ロードレースシーンを代表するモデルです。発祥の都市を与えられたトレビソは有機的でグラマラスなフォルムを持つフレームが特長のモデルです。フレーム素材は6061-T6トリブルバテッドアルミでTig容接にてフィニッシュしています。メインとなるコンポはシマノ「Sora」をチョイスし、ホイールも信頼性の高いシマノ製を装備しています。アフターレースはもちろん、休日の街乗りやエクササイズライド等、用途を選ばず乗れる気軽さが魅力です。
ディーゼル"オンリー ザ ブレイブ"(DIESEL "ONLY THE BRAVE")は、ファッションブランド、ディーゼルとのコラボレートによって生まれました。ディーゼルらしいアーバンなスタイルに、ピナレロの本気の走行性能が交わったバイクです。
カテナ(CATENA)は、メッキ処理を施したラグ組のクロモリフレームが、上品な存在感を放つシングルスピードバイクです。ピナレロ創始者が初めて仕事をもった小さな町の名を冠しています。
ドグマ 65.1 シンク2(DOGMA 65.1 THINK2)は、ポーカーフェースでカッ飛ばす。そんなウィギンスの走りをしてみたくなるバイクです。特に主張する部分がなく、フレーム全体で高い運動性能を生み出しています。このオンダフォークはブレードの先でたわみますが、安心感が高くトップクラスのスタビリティを示します。フレームのねじれ剛性が高く、たわみが集中する部分もないのでスムースなコーナリングができます。ハンドリングもニュートラルです。やや腰高なイメージなのは、剛性を下パイプだけに頼っていないからです。1、2年はダッシュでおもいっきり加速しても後輪がシュッシュッシュッとスリップすることがありません、安定したバイクが多いですが、踏力に対する反応が良く、豪快に乗りたくなります。シートステーが曲線を描いていて、優しそうに見えますが、レーシングバイクなので鋭さが先に出ます。ライダーの脚質を選ばない上り性能です。どんな回し方でも小気味良いです。下りも得意です。外観は実にビナレロらしいです。走りは良い意味で鋭っておらず自然です。しかも全てがレースのためにあるようなバイクです。王者のオーロラが漂うバイクです。良い意味でハイスペックすぎる部分ととマスプロらしい万能な性能が同居する、というのも基本性能が高すぎて突出している部分はさらに上に位置するような性能です。乗りやすいバイクで誰でも感じ取れる爽快感があります。さらに磨き上げられた剛性レベルは最適で、アマチュアレベルでも楽しさが感じられます。このバイクに関しては性能を語るのがおこがましい感じです。理屈抜きでもすべての性能が良好に仕上がった完成品です。勝者にびったりの性能です。
ドグマ K(DOGMA K)は、オンダフォークがあってこそのフレーム本体です。一様にかたよりがない分、どこがどう機能しているかを想像しにくいです。余計な主張がなく、高剛性、高バランスです。フロントまわりを中心に安心感があり、弱い部分がなく、フロントがしっかりしていながら見事にリアもバランスする。アルデンヌクラシックで自在に走れそうな、自然で頼りがいのあるハンドリングです。乗り手にク早く加速しろうとは言いませんが、その気になればいつでも応えてくれます。自然体だが高性能です。コンフォート性能も一級レベルです。一体ハンドルの割にフロントまわりもまずまずの落ち着き加減です。上りも下りも得意です。どちらもフォークの安心感とほど良い剛性がきいています。コンフォート設計が随所に見られますが、走りはピュアレーサーです。まず弱いところが無く優秀なハンドリングです。また直進安定性も走りに余裕を与えてくれます。これらは大きな変化が加えられないくらい成熟しています。(よほどの革新がなければ、現状を捨てられそうにない)。それだけ良いという意味です。鋭く伸びる発進加速は過去のドグマ以上です(
65.1 THINK2は格上)。普通にレース用として使える運動性能です。コンフォートバイクとしても相当楽しいモデルです。
ドグマ K T2(DOGMA K T2)
ドグマのSUVと称され、北のクラシックなど過酷な路面状況のプロレースでも活躍する「ドグマK」もフルモデルチェンジ。カーボン素材はさらに高弾性化され、
ドグマと同じトレカ65HMlKナノアロイに変更。フレームの金型も新たにBBはプレスフィット対応となり、電動・機械式の双方のコンポに対応するシンク2システムも搭載する。フレーム重量は946g(54サイス)。これらによって、さらに強じんで軽いモデルヘと進化した。
ドグマ K T2 HYDORO(DOGMA K T2 HYDRO)は、ロードバイクの次世代ブレーキとして注目されるディスク構造。これに対してピナレロは、スラム・レッドの油圧式モデルを搭載したドクマとドグマKを発表。
FP クワトロ(FP QUATTRO)は、30tカーボンを用いたミドルグレードです。ダウンチューブの形がスマーですが、全体で見るとほとんど一緒です。少しずつディテールが違いますが並べないと違いがわかりません。30tカーボンの乗り味という切り口はニッチです。形状が同じなのだとしたら成立します。FPクワトロもオーソドックスですが、じっくり比べるとデザインは似ています。1キロ切ってくるというものは、それなりに走りの質感もいいですし、超過しているとある程度肉厚にして剛性を保っています。素材はやはり違ってきています。
FP ウノ カーボン(FP UNO CARBON)は、入門モデルですが、オンダフォークなどを搭載していて、ピナレロに乗りたいという要求を満たせるバイクです。走りの質感を大事にしているというイタリアのメーカーらしいところが多分にあります。オンダフォークに代表されるように、全車種でほぼ似通っています。しかしよく見ると形状が違います。シートチューブもそうですし、シートチューブに関しては、以前の金型を上手に使っています。本当に受け入れられた形状でしょう。ピナレロといえばこれという。一般の人でもわかるほど知られています。オンダフォークが出てきたときにこのリアが使われました。なにせそのピナレロのトップモデルのドグマにも、このフォークは意外に活きていて、この形状でないと出せない質感を出しています。走りについても高レベルです。ほかのメーカーが同じようなのをなぜか作れないというくらいの味をもっています。それが不思議です。ピナレロのその成り立ちと、レースにおける実績はかなり積んでいるメーカーなので、安心感があります。最初の1台のFP
UNOでも、レースで命を預けて走るドグマでもそうです。ファウスト本人が乗って楽しむことができるモデルです。
ドグマ 60.1(DOGMA 60.1)は、フレームにかかる応力に合わせて左右非対称形状を採用しています。素材は東レの最高級カーボン60HM1Kが使われています。世界初の左右非対称フレーム&フォーク、
TORAYCA 60HM1K カーボン素材を採用、ナノアロイTechnology、EPS System Technology の採用、こだわりのグラフィックといった特徴を持つ世界最高峰のロードモデルです。
プリンスカーボン(PRINCE CARBON)は、米国の自転車専門誌バイシクリングで レースバイク・オブザ・イヤーを2年連続で獲得した本格派のレースモデルです。
FP3カーボン(FP3 CARBON)は、高い戦闘力をもつミドルクラスカーボンフレームです。プリンスのテクノロジーを多く搭載しています。剛性と衝撃吸収を高い次元で両立しています。
Prince Carbonは、伝説の名機種とも呼ばれるフルカーボンのモデルです。年数は経過していますが、今だ多くのファンを魅了しています。弱虫ペダルのも登場する人気・評判のモデルです。
トグマ F8(DOGMA F8)は、潜水艦みたい、というのが第一印象です。遠くからは強いインパクトを受けませんが、近づくと細部までムダがありません。フレームの形状は一つひとつ何を考え、デザインされたのかが明白です。近年のギミック満載のスタイリングよりも、こつちのほうが、ずっとレーシーですし、スマートです。より軽く、より高剛性で、よりエアロです。あれほど完璧に思えた65.1を、F8のスペックはほぼすべての点で凌駕しています。これほどまでに剛性や軽さが必要なのかというと、絶対的な正義はないかもしれません。ただ、それを言うなら、65.1もドグマ2も、60.1も同じです。素人が遊びで走るためだけなら、ドグマはおろか、ピナレロである必要すらありません。逆に言えば、ビナレロを手にするというのはゼイタクであり、ドグマを相棒にしようと思ゝつ段階で、ライバルよりも高い安定性、さらに洗練された乗り心地、最高級の満足度を求めるということです。そして、進化するたびに魅力を増しているのだから、さすがと言えます。これまでピナレロの評判といえば大絶賛がお約束でした。しかし、今回は前作のほうを高く評価した知り合いが何人もいました。彼らに言わせれば、フレームの剛性が高すぎるといいます。確かに走り出しから剛性は高いです。少々乱暴にペダルを踏みつけたところで、少々のパワーではビクともしません。しなやかさではなく、鍛え上げられた剛健さを前面に出した乗り心地は、ドグマがカーボンになって以降、ずっと歩んできた道であり、さらに磨きがかかっています。剛性を求めれば快適性を失うか?というと、そうとは限りません。フレームが頑健な場合、中途半端なホイールを入れると、不快極まりないです。大切なのはバランスです。試乗車のホイールはフルクラム・レーシングゼロ。フルクラムのなかでも傑作でバランスが高いですが、加速にキレがなく、F8との相性はベストではありません。フレームの振動減衰性が高いので、もっと剛性のあるホイールのほうがいいでしょう。というのが一般的なインプレでした。そこでライトウェイト・マイルシュタインに交換しました。すると、見事に走行感が軽くなりました。加速、巡航ともに笑いが出るほどです。振動自体は伝えてきますが、レーシングバイクを欲する人なら、この振動減衰性の高さには舌を巻くでしょう。フレームも高級なら、ホイールも超高級で、というわけです。F8を分析するうえで忘れてはならないのが、東レが「20年に一度の製品」というカーボン繊維、トレカ・T1100Gです。デビューまもないこの素材、各業界で1社だけに供給される謹製品です。ピナレロが東レの寵愛を受けている証でしょう。もちろん、素材で走行感が決まるわけではありません。ただ、無関係なわけでもありません。カーボン製品は複合素材なので、よし悪しを探るのが難しいです。あくまでも予測ですが、T1100Gの功績は、高弾性糸の性能を引き出すのに貢献していることでしょう。振動を素早く減衰するのは、強度ではなく弾性側の性能が高いからです。費用はバカ高いです。でも、見合う性能はあります。最高を求める人なら全然高くはないでしょう。予算が許すなら走行性能は間違いなくトップの一つでしょう。曲線がセクシーなヘッドチューブです。装飾的ではなく空力性能と剛性アップを追い込んだ造形はF8で最も魅力的な部分です。シートポストの固定はクランプバンドレスとなり、シートチューブ後方から2本のボルトで押さえつける方法に変更されました。左右非対称の次は空気抵抗を低減するため"がに股"になったフォークブレードです。フォークに特徴があるのもピナレロらしさといえるでしょう。
プリマ(PRIMA)は、ピナレロといえば、革新的な技術を次々と開発するとこでも頻繁に注目を浴びているブランドで、波打ったような形状の「オンダフォーク」は、一目でそれとわかるほど自転車界には代名詞として浸透しています。そんなピナレロがリリースするエントリーグレードのバイクがプリマです。ベーシックなアルミフレームに、24HMUDカーボン製のオンダフォークを搭載しています。これからスポーツライドを楽しみたいひとにオススメな1台となっています。
FP2 CARBON 105 10Sは、フレームには24IM12K カーボン素材を採用しています。「快適性」を向上させ、100~200km 程度のロングライドも早く快適に楽しめる仕様となっています。下りでの安定性には定評のあるONDA
カーボンフォークやONDA シートステイなど、上位グレードモデルと比較しても遜色ないスペックを備えています。
FP1 Tiagra 9Sは、新しいFP1 には2009・FP2 と同様の6061-T6 アルミトリプルバテッドチューブを採用し、軽量でハイグレードなフレームに仕上がっています。近年はピナレロの代名詞ともいえるONDA
カーボンフォークやONDAシートステイを搭載しています。
プリンスは、プロライターとともにり風洞実験や応力解析、実走テストを繰り返し、07年のツール・ド・フランスで鮮烈のデビューを飾ったピナレロのフラッグシップモデルです。フレーム素材は自転車カテゴリーではピナレロに独占供給される50tグレードのハイモジュラス1Kカーボンです。前後のフォークにはピナレロのアイコンであるオンダを備え、ピナレロ史上最軽量でありながらトップスプリンターの脚力にもびくともしない剛性を持っています。
ドグマ FPXは、デビューから8年を経た現在でもロードバイク界に唯―無二の存在として君臨するドグマの人気モデルです。マグネシウム合全製のフレームにオンダフォークを組み合わせ、高剛性と快適性を両立した理想的な性能を持っています。3代目ドグマとなるFPXはトリプルバテッドで軽量化を実現しています。
FP7は、サイクルモードインターナショナルで世界先行発表されたピナレロの最新モデルです。プリンスカーボンをベースにしたFP3系モールドを使用し、プロの使用に耐えうる剛性バランスと反応性のよさ、耐欠性を持たせたリアルレーシングモデルです。
FP6は、ピナレロが放つクランフォンド用バイクです。レーシンクモデルであるパリカーボンの金型を使用しながらカーボン素材を一般ユーザー向けに最適化し、扱いやすい高性能を獲得しています。ただ快適なだけではなく性能をキッチリと押さえているところがピナレロらしいです。
FP2 105は、ピナレロが先鞭をつけたアルミカーボンバックフレームを採用したミドルグレード完成車です。フレームの断面形状はドグマと同様に絞り加工されたものとなっており、ピナレロの代名詞ともいえるオンダカーボンフォークとオンダシートステーを装備しています。上位グレードのロー
ドバイクと比較しても見劣りしない戦闘力を備えた、コストパフォーマンスに優れた1台です。コンポーネントに定評あるシマノ105を採用した即実戦可能スペックとなっています。
FP3 アルテグラSLは、注目の新作フレーム、FP3にレーシングコンポとしても定評のあるシマノ・アルテグラSLをアッセンブルした完成車です。FP3の全方位的高性能とアルテグラのキレのある変速フィールをバランスさせたこのバイクは、さまざまなシーンで高いパフォーマンスを発揮します。
FP3ベローチェは、ピナレロのミッドレンジを支えるフルカーボンフレームの完成車です。形状はプリンスカーボンに似るが、カーボン素材や積層方法、加工性、用途などを考慮し、専用のモールド(金型)を採用した新設計モノコックフレームです。手の届きやすい価格ながら上下異径ヘッドチューブや内蔵ブレーキケーブル、左右非対称チェーンステーなどハイエンドモデルと同様のスペックを持っています。つややかなイタリアを感じることのできる1台です。
パラチニュームは、イタリア本国でのトップモデル、ディアマンテをベースとし、ホイールベースを延長した日本オリジナルモデルです。オートクレーブで製作される非常に高品質なモデルです。要所要所をケブラーとチタンで強化しており、一歩先行くフレーム作りが魅力です。
KOBA 60.1は、ドグマをベースとし、動力性能の低下を最小限に抑えつつ快適性を向上させたモデル。コブの技術的な概要を簡単に説明すると、フレーム素材(東レ60Tカーボン)
、ピナレロのアイデンティティとなりつつある左右非対称設計、高弾性カーボンの弱点である破断性を補うナノアロイテクノロジー、EPSモールデイングプロセスなどは同一.変更されたのはフレーム形状とジオメトリーだ。ピナレロのアイコンであつた「オンダ」シートステーをあえて捨て、大きく湾曲した「センチュリーライドシートステー」を採用しているのが最大の特徴だが、シート角、リヤセンター、フォークオフセットなども一新されている。後述の〈パリ)はプリンスとの比較がポイントになるが、コブの場合はもちろん、「ドグマと比べてどう違うのか?」にフォーカスせねばならない。コブの最大のライバルは、同族のドグマである。
PARIS 50-1.5は、ドグマの設計コンセプトを用い、プリンスと同等の最高級カーボンを素材とし、伝統の車名を復活させ、イタリアンなカラーリングで包み、しかも比較的安価。これで売れないはずがない、という優良要素ばかりのニューモデルだが、それだけによく走るバイクにしなければブランドの伝統に泥を塗ることになる、といヽつことはピナレロ自身が最もよくわかっているはず。注目に値する4代目のパリである。
パリゴジユツテンイチゴー シンクツー(PARIS 50-1.5 THINK2
ピナレロ伝統の名を継承するセカンドグレードのパリは、さらに充実の内容へとアップデートされた。50HM15Kのカーボン素材をベースに金型を一新。アシンメトリック構造のエアロ効果に配慮したオンダ2Vフォーク、電動・機械式コンポ問わずケーブル類をスマートに装備するシンク2システムを新たに搭載する。フレーム重量は1038g(54サイス)。レースからグランフォンドまでオールラウンドな走行性能により磨きをかけた。
ロクサンジュッテンイチニー シンクツー(ROKH 30.12 THINK2)は、ドグマKのDNAを受け継ぐ、人気のエンデュランス系モデル「ロク」のマイナーチェンジ版。弓なりにベンド加工され乗り心地を高めるセンチュリーライドシートステーといった基本コンセプトは踏襲しながらも、フレームの金型を一新。電動・機械式コンポに対応するシンク2システムを搭載。さらにドグマシリーズに採用されるドロップインヘッドベアリングを採用するなど整備性も向上。より使い勝手に優れる一台へと進化を遂げた。
マーベリレ サンジュツテンイチニー シンクツー(MARVEL 30.12 THINK2)
FPクワトロの後継機として、かつての名機「マーベル」の車名がフルカーボンで復活。新しい金型から生まれるそのフレームは、 ドグマから受け継ぐ空力形状のテールフィンを持つフロントフォーク「オンダ2V」となった。30HM12Kのカーボン素材でホビーライダーに最適な走行性能こ調整。電動・機械式コンポに対応するシンク2方式も採用。コンポにカンパニョーロ・アテナ、シマノ・アルテグラ、105、ティアグラを搭載した4モデルがある。
ラザニジユウヨン ユーデイー(RAHA 24.UD)は、、ピナレロの優れたカーボン技術を最も身近に体験できる存在。素材は24HMUDカーボン。ピュアレーシングよりもカジュアルな走りに重きを置いた設計だが、そこはレーシングブランドのピナレロ。伝統のベンド形状オンダ構造を前後フォークに配置するなど、峠もシャキシャキ上れる軽快なペダリングもあわせ持つ。コンポはシマノ・ティアグラだが、操作性を重視してSTIレバーは105とする良心的な仕様。
シビロ(SIBILO)
同時期に2台の新型TTバイクを発表したピナレロ。そのいきさつは、スカイとともに開発したボリデが同チームの専用機となるためだ。そのためもうひとつのサポートチームであるモビスター用に開発されたのが「シビロ」だ。インテグラル構造のブレーキやハンドルセットやシートステーの接合位置といった空力性能へのアプローチはボリデと同じコンセプトだが、フレームの金型はまったくの別物。
ボリデ(BOLIDE)
今年のジロで実戦投入された新作のTTバイク「ボリデ」は、チームスカイとの1年半に及ぶ共同開発によって生まれたピナレロ渾身の一台だ。接合位置を下げたバックステーやフレームに統合設計された前後のブレーキシステム、そしてトップチューブと面―に設計されたハンドルまわりなど、TTバイクのトレンドを余すことなく投入。これらにより、前作のグラープИこ比べて空気抵抗を約15%、重量は約5%の軽減に成功したという。
ナイトロ(NYTRO)
数あるEバイクのなかでピナレロが生みだした「ナイトロ」はその軽さが目立つロードバイクだ。完成車の重量は13kg程度で、フル充電に3〜4時間かかる大容量のバッテリーやBB部分に組み込まれたモーターなど駆動系が占めるのは5kgほど。カーボン製フレームは軽量で、もちろんバッテリーを外した状態でも走行が可能だ。ジオメトリーはF10とほぼ共通のため、バイクのポジション再現などに問題はない。車重を支えるためにローター径160
mmのディスクブレーキが標準装備される。電動アシストの出カモードは手元のコントローラーで制御し、サポートゼロの状態から125Wを出力する「ブリーズ」、250W出力の「リバー」、そして400Wものハイパワーを生み出す「ロケット」を走行状況に応じて選ぶことができる。バッテリー容量は252Wh。走行距離はさまざまな要因が影響するため一概には言えないが「口ケット」モードで獲得標高差1400
mを上ることができるという。アシスト機能は時速25kmを超えると自動的に切れるため、ジロEの進行スピードはジロ本戦と比べると決して速くはない。世界的な発展を見せるEバイクのマーケットに一石を投じるEバイクだ。
ハイパワーモードで獲得標高差1400mをこなせる大容量のバッテリーはダウンチューブ収納。通常のロードバイクより明らかにダウンチューブは太いが、シルエットはすっきりしている。ライドフィーリングやハンドリングに影響を与えないようにバッテリー位置は極力低く設定されている。残念ながら、現在日本での発売予定はない。ダウンチューブの黒いボタンを押すとバッテリーが脱着可能。バッテリーの充電時間は3~
5時間で、500回のフル充電に耐える。バッテリーを装着しないときのためのダウンチューブカバーも販売予定。ハンドルに備え付けられたコントローラーで出力を選択。バッテリー残量を示すインジケーターも担っており、出カモードによって色が変わる。ナイトロに乗った印象は、いい意味で「通常のロードバイク」。必要なときにアシストが手に入るため、さまざまなライダーが恩恵を受けられると見られる。
このブランドは、上記以外も魅力的なモデルを沢山製造しています。カタログでは分からない実際に購入したユーザのクチコミ評判やインプレ、生の声は以下をご覧ください。
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