エリアン・サイクルズ(Elian Cycles)-詳細レビュー
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エリアン・サイクルズ(ELIAN CYCLES)は、オランダのユトレヒトを拠点に“派手さを抑えた美しさ”を形にする小さなフレームビルダーです。
ユトレヒト市にあるデ・ステイル派の建築家ヘリット・リートフェルトが手がけたシュレーダー邸が、削ぎ落とされた美しさで名高いように、この街にはミニマルな造形を尊ぶ空気があります。
そのユトレヒトでバイクメカニックのエリアン・ヤマル・ヴェルトマンは、兼業ウェブデザイナーのウィルコ・ドロストと、抑制の効いた傑作を共同製作していると紹介されています。
エリアンのバイクは、シンプルで強靱でありながら柔軟性もあるクロモリ製ラグレスフレームが基本で、これにマッチするシートポストや小物が組み合わされます。
シングルスピードの通勤通学バイクは、一体型シートステーによって形づくられる“3つの三角形”のフレームを採用しているのが特徴です。三角形を連ねる構造は見た目の面白さだけでなく、荷重が掛かったときのたわみ方をコントロールし、街中での段差越えでも挙動が破綻しにくくなります。
この一体型の考え方は、強度を稼ぎつつ部材を増やしすぎないための方法でもあります。フレームとパーツのスマートなデザインにより、本質的にはトラックバイクの血統を感じさせながら、日常の速度域で扱いやすい落ち着きも持たせています。
さらに、フロント/リアブレーキのダボ穴など、実用寄りの要素を加えることで“完全な競技用”に寄せきらないのもポイントです。雨の日や荷物のある日でも安全側に振りやすく、使い方の幅が広がります。
クロモリのしなりはタイヤの接地感に直結します。硬いフレームに比べて入力がマイルドになり、ペダルを回し続けるほど速度が乗っていく感触が得やすい一方、ホイールやハンドルでキャラクターを作り込める余白も残ります。
総括すると、エリアン・サイクルズは都市の移動手段を“作品”として成立させる方向性のブランドで、見た目と実用を両立したシングルスピードを探す人に刺さります。
設計の読みどころは、三角構造が“硬い”のではなく、どこでしならせてどこで支えるかを決めている点です。たとえばサドル周りは微振動を逃がすための柔らかさが欲しい一方、ヘッド周りはブレーキングでねじれない強さが必要になります。部材点数を増やさずにその差を作るため、一体型シートステーやチューブの曲げを使う発想が活きてきます。
パーツ構成もシンプルなぶん、整備性が重要です。シングルスピードはチェーンテンションの管理が肝で、テンションが決まるとドライブトレインが静かになります。ブレーキを付ける場合も、ケーブル取り回しが素直だと雨天でのトラブルが減り、長期運用が楽になります。
また、見た目の統一感を重視するユーザーが多い領域なので、ステムやシートポストの“黒で揃える”か“金属色を活かす”かだけでも印象が大きく変わります。フレームの素性がミニマルだと、こうした小さな選択がそのまま個性になるのが面白いところです。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
Utrecht Triangle(2022年モデル)
Utrecht Triangleは、一体型シートステーで3つの三角形を描くフレーム思想を、そのまま形にした代表的なモデルです。U字状の構造で後輪側のしなりを狙い、路面の細かなギャップでもタイヤが跳ねにくい方向に寄せています。通勤で毎日乗っても疲れが溜まりにくく、見た目の独特さが街中でも映えます。ホイールを軽めにすると登り返しが楽になり、重めにすると巡航が安定するなど、カスタムの影響が素直に出ます。街乗りでの小回りと安定のバランスが良く、信号の多いルートでもリズムが崩れにくいです。
Schröder Minimal Track(2023年モデル)
Schröder Minimal Trackは、トラックバイクの血統を意識しつつ、ラグレスらしい直線美でまとめた一本です。ヘッド周りとBB周辺を“芯”として固め、スキッドや加速でねじれにくい骨格を作ります。一方でクロモリの粘りを残すため、過度に硬くせず、回し込むほどスムーズに伸びる味付けが想定されます。前傾を深くしても直進が乱れにくく、都市部のストップ&ゴーでもペースを作りやすい設計です。
Lagless Commuter(2024年モデル)
Lagless Commuterは、クロモリ製ラグレスフレームの柔軟性を活かし、日常速度域での扱いやすさを狙ったモデルです。ブレーキダボ穴を備えることで、天候や荷物量に合わせた制動設定ができ、安全側に振りやすいのが利点です。パーツの選択で“静かな通勤車”にも“軽快な遊び車”にも振れる懐の深さがあります。タイヤ幅を上げて空気圧を落とすと、クロモリのしなりと相まって段差の突き上げが減ります。荷物を背負う日でも車体が暴れにくく、ハンドルを抑え込まなくて済むのが地味に効きます。
Rietveld Line Edition(2025年モデル)
Rietveld Line Editionは、削ぎ落とされた造形を尊ぶユトレヒトらしさを強く出したエディションです。フレームとパーツの“線”が途切れないようにまとめ、見た目の統一感を最優先にしつつ、強度が必要な部分は三角構造で支えます。シンプルな外観なのに乗るとしっかり前へ進む、というギャップが魅力になります。カラーやロゴの主張を控えめにすると、線の美しさが引き立ち、“道具なのに上品”という方向に仕上がります。
Integrated Stay Spec(2026年モデル)
Integrated Stay Specは、一体型シートステー構造をさらに煮詰めた2026世代として、剛性配分と快適性のバランスを見直したモデルです。リアの追従性を高めつつ、踏み込んだ瞬間の遅れを減らすため、荷重の掛かり方を想定してしなりの“支点”を調整します。見た目の個性を保ちながら、長距離でも扱いやすい方向にまとめられています。制動やコーナーの入力が増えるロングライドでも、後輪の接地感を保ちやすく、疲れてもペダリングが雑になりにくいのが狙いです。
同系統のフレームやオーナーの組み方の例は、下記の口コミ・インプレ欄が参考になります。
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