タイム(TIME)-詳細レビュー
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タイム(TIME)は、フランスのロードバイクブランドです。弱虫ペダルにも登場することで知られ、独自のカーボン成形にこだわるメーカーとして長く支持されてきました。
ペダルの新発想から、フレームブランドヘの成長を遂げたタイムは、いまや押しも押されもせぬフランスのトップブランドヘと昇華しました。1986年のビンディングペダル開発を起点に、シューズ生産、そしてカーボンフロントフォークやカーボンフレームへと領域を広げ、レース現場の要求に応える中でノウハウを積み上げてきた経緯があります。
TIMEの面白さは、単に「硬い/柔らかい」を語るのではなく、振動を“情報(シグナル)”と“疲労(ノイズ)”に分け、どちらを残してどちらを消すかを設計に落とし込む点にあります。高層ビルの制振で使われる考え方を応用したTMD(チューンド・マス・ダンパー)のように、狙った帯域の振動を減らすアプローチは、乗り味の方向性をはっきりさせます。
乗り心地の議論を“素材・成形・振動”まで掘り下げるのがTIMEの流儀です。 例えば、フレーム側は反応の良さを確保しながら、フォーク側でノイズ成分を抑えるなど、役割分担で総合バランスを作っていく考え方が見えます。これにより、巡航時の微振動で体力が削られやすい人ほど恩恵を感じやすくなります。
また、独自素材の織り込み(ベクトラン/ペクトランなど)や、レジンの扱い方まで含めて狙いを作る点も特徴です。同じ「カーボンフレーム」でも、入力の返し方・しなりの出方・路面の角の丸まり方が変わり、ハンドルやサドルに伝わる質感が違ってきます。数字の剛性だけで比較しにくいぶん、設計思想が合うと“走りの疲れ方”が明確に変わります。
さらに、VXシリーズに象徴されるモジュールコンセプトは、同じ系統名の中でも用途の振り幅を作りやすく、ロングライド寄りからレース寄りまで性格が分かれます。フレーム精度の高さを前提に、ホイールやタイヤ幅、ハンドル周りのセットアップでキャラクターを調整しやすいのも特徴です。
TIMEは大手のようにモデル数が無限にあるわけではない一方、年式ごとの味付け変更が大きく、見た目だけで選ぶと乗り味が想像とズレることがあります。路面の荒さ、走る距離、好みのペダリング(回す/踏む)を先に決め、どの部位で快適性を稼ぐ設計かを見ていくと選びやすくなります。以下では、TIMEらしさが分かりやすい代表的な5機種を取り上げ、用途と設計意図が見えるように整理します。
TIMEは“硬さのピーク”を作るより、乗り手が一定のリズムを保てるように振動や反力の出方を整える方向に寄せる傾向があります。だからこそモデルごとの違いは、短距離の加速よりも、30分・1時間と走った後の疲労感に出やすいです。
実際の選び方としては、平坦巡航の割合が高いならエアロ寄り、登りと平坦を行き来するなら反応の良さ、荒れた舗装が多いならフォーク側の制振思想、というように“疲れを生む要因”から逆算すると整理しやすいです。TIMEは同じ価格帯でも性格がかなり違うため、試乗が難しい場合でも走るシーンを具体化してから候補を絞るのがおすすめです。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
VX S(2022年モデル)は、タイム独自の衝撃吸収素材「ペクトラン」を通常の2倍織り込み、ショック吸収性を高めたロングライドモデルです。路面の細かなザラつきで脚が削られやすい場面でも入力が丸くなり、淡々と距離を伸ばす走りに向きます。反応の鋭さより、体力の消耗を抑えてペースを維持する方向の設計なので、グリップと快適性寄りのタイヤやホイールと相性が出やすい1台です。身体側の調整(サドル高やブラケット位置)も少し楽な側へ振ると、このモデルの狙いがはっきりします。
NXRインスティンクト(2023年モデル)は、カーボンだけが可能にするモノブロックフレームと、長年タイムがつちかってきた成型技術を結び付けたオールラウンダーです。フレームの内外両側から型を押しつけて成型する発想により、圧力を隅々までかけて精度と強度を狙う考え方が語られます。登りの踏み直しでもヨレにくい一方で、入力を受け流す方向の“余裕”も残し、レースにもロングライドにも振れる万能さが魅力です。ペース変化の多いグループライドで扱いやすく、脚質を問わず合わせやすいタイプです。
RXRSアルティウム(2024年モデル)は、従来のRXRアルティウムをベースに、形状を変更することなく反応性を向上させたモデルです。ダウンチューブ〜BB周りの芯が強く、ペースアップの一踏みが軽く感じやすい設計。剛性を高めるだけだと硬さが先に出がちですが、シートチューブ側で快適性を損なわないようバランスを取る点がTIMEらしく、長時間のレースやアップダウンの多いコースでも扱いやすい方向にまとめています。電動変速機(D2)仕様が用意されるのも実戦的で、レーシング寄りの組み方でも不安が少ない一台です。
FLUIDITY AKTIV(2025年モデル)は、トップチューブ形状やカラーリングで見た目を整えつつ、BB386など剛性の芯を残したまま、フォーク側のTMDで振動を抑える設計が特徴です。上位機種で語られる振動減衰素材(バイブレーザー等)の考え方も踏まえ、疲労の原因になりやすい20〜50Hz付近の低周波数帯の振動に効かせる方向。荒れた路面でも手や肩に溜まる“ノイズ”が減りやすく、巡航の集中力が切れにくいのが強みです。長距離イベントやブルベのように「速さより回復」を重視する用途で評価したいモデルです。
スカイロン(2026年モデル)は、タイムのフラッグシップとして2年ぶりのフルモデルチェンジが語られる注目株で、各部を丸みのある形状へ振りつつ空力性能を狙った設計です。高速域の巡航で伸びる感覚を優先し、ポジションを深めてもフレームが破綻しにくいのが強み。単なるエアロではなく、TIMEが得意とする振動コントロールの思想も併せ持つため、“速さ”と“雑味の少なさ”を両立したいライダーに合います。ホイールを高ハイトにしても挙動が散りにくく、平坦の伸びを作りたい人が満足しやすい1台です。
TIMEは上記以外にもモデル展開が多く、同じ系統名でも年式や味付けで印象が変わります。購入前はスペック表だけでなく、実走インプレや長期オーナーのコメントまであわせて確認し、自分の走り方に合う“振動の減らし方”を選ぶと失敗しにくいでしょう。
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