ブラックキャットバイシクルズ(BLACKCAT BICYCLES)-詳細レビュー
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ブラックキャット・バイシクルズ(Black Cat Bicycles)は、アメリカ西海岸カリフォルニア州アプトスの工房で、トッド・インゲメンソン(Todd Ingermanson)が手がけるハンドメイドブランドです。量産車の“正解”とは別に、溶接やマシニング、細部の造形まで一人の手の延長でまとめ上げるスタイルが魅力で、フレームそのものに作り手の温度が残ります。
トッドは、29erシングルスピード文化やグラベル/モンスタークロスの流れの中で独自の存在感を築き、クラシックな意匠に寄りすぎず、かといって極端な最新ジオメトリに振り切りすぎない“ちょうど良いニュースクール”を狙うのが得意です。走る場所が舗装路だけではなくなった今の時代に、乗り手の遊び場を自然に広げてくれる設計思想と言えます。
背景にはサンタクルズのバイクカルチャーがあり、MTBの現場で培った“壊れにくさ”“整備のしやすさ”への感覚が、細部の設計に滲みます。溶接ビードの整え方や、パイプの当て方ひとつでも“見た目の美しさ”と“強度の取り方”が同時に語れるタイプで、手仕事の良さがそのまま信頼感に繋がります。カタログスペックだけでは測れない価値が、こうしたビルダー系ブランドの醍醐味でしょう。
ブラックキャットの特徴は、フレームを“機能の塊”としてだけでなく、視覚的にも気持ちいい線でまとめる点にあります。トップチューブやシート周りの流れ、ラグやフィレットの処理、ドロップアウトの造形など、写真で見ても惚れやすいディテールが多いのに、実走ではちゃんと泥や荷物、整備のしやすさまで考えられているのがポイントです。
また、ペイントワークを自ら手がける個体も多く、同じモデル名でも“表情”が変わります。ハンドメイドらしい一点物感は、完成車を買って終わりではなく、乗りながらパーツを替え、傷も含めて自分のバイクに育てていく楽しさと相性が良いでしょう。海外のレビューやオーナーの声でも、性能だけでなく『眺める時間が長くなる』『所有して嬉しい』といった評価が目立ちます。
ラインナップはマウンテン、グラベル、ツーリングまで幅広く、共通するのは“使う場所が限定されない”こと。舗装路の移動も、トレイルの登り下りも、旅の荷物も、どれか一つに偏らないバランスを狙っています。カスタム前提のブランドなので、サイズや用途を相談しながら、自分の生活圏に合わせて仕立てるのが一番の近道です。
オーダーやセミオーダーでは、身長や柔軟性だけでなく、よく走る道の勾配、砂利の割合、荷物の量、好みのハンドル形状まで踏まえて“使い方の解像度”を上げていきます。結果として、同じモデル名でも乗り味が違うのがブラックキャットの世界。既製品に体を合わせるのではなく、自分の生活にバイクを合わせたい人にとって、最短で満足度に到達できる選択肢になります。
北米のハンドメイドショー(NAHBS)などで注目を集めた車体もあり、ビルダーコミュニティの中でも“線が美しいのに走れる”ブランドとして語られます。派手さよりも、乗り手が毎回ニヤっとできるディテールを積み上げる姿勢が、長くファンを増やしている理由です。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
Loma Prieta(2022年モデル)は、舗装路からダートまでを日常の延長で繋ぐ“軽快なグラベル/オールロード”として位置づけたいモデルです。過度にレース寄りにせず、太めタイヤで荒れた路面をいなせる余裕を持たせながら、舗装路の巡航で鈍くならないバランスが魅力。荷物を積む・フェンダーを付けるといった現実的な使い方にも馴染み、通勤から週末の冒険まで一本でこなせる性格です。タイヤと空気圧の選び方で、しっとりもキビキビも作れる懐の深さがあります。日常でこそ違いが出ます。
Thunder Monkey(2023年モデル)は、ブラックキャットらしい“遊べるグラベル”を前面に出したキャラクターで、路面状況が変わってもリズムを崩しにくいのが特徴です。直進安定性を確保しつつ、コーナーでは素直に倒し込めるので、砂利道でも怖さが出にくいタイプ。タイヤを太くしてモンスターグラベル寄りに振っても成立し、走るフィールドを自分で決めたい人に向きます。フロント荷重をかけても怖くないので、荒れた未舗装でも集中が途切れにくいモデルです。万能度が高いです。
Swami(2024年モデル)は、フルリジッド29erの文脈で“どこでも快適に走る”を狙ったモデルです。90年代回帰でも限界ジオメトリでもなく、トッドの考えるニュースクールなバランスで、登りは粘り、下りは落ち着く方向。太めタイヤのクリアランスが取れ、路面の荒れをタイヤで吸収して走るスタイルと相性が良いです。トレイルの楽さだけでなく、舗装路の移動でも無駄に重く感じにくいのが嬉しいところです。“速さ”より“楽しさ”を優先したい日に、つい手が伸びるキャラクターでしょう。フルリジッドの良さが素直に出るので、フォームの癖も見直しやすいです。魅力です。
Molino(2025年モデル)は、現代的なグラベルジオメトリと、ブラックキャットの象徴である“スインガー”系ドロップアウトの美学が噛み合ったモデルです。長めトップチューブ+短めステムの考え方で安定感を作り、フォーク選択(スチール/カーボン/グラベルサス)でキャラクターを調整できるのが強み。1xドライブトレインでシンプルにまとめても絵になり、旅仕様に振っても破綻しない懐の深さがあります。フレームバッグやラックを合わせてもバランスが崩れにくく、旅仕様との相性も良好です。パーツ選びの楽しさを受け止めてくれる“土台の強さ”があります。満足です。
Holy Mountain(2026年モデル)は、ビッグタイヤ&サスペンションを前提に、急斜面や荒れた地形を攻めるために生まれた本格マウンテンモデルです。大きな入力を受けても姿勢が崩れにくい剛性バランスを持ち、荒れた下りで“安心して速度を乗せられる”方向に振っています。見た目の迫力がそのまま走りの余裕に繋がり、レースというより“自分の限界を安全に広げる”バイク。ブラックキャットのクラフト感と、攻めの性能が同居する象徴的な一台です。大きな入力に対する余裕があり、ライン選びの自由度が増すのが魅力です。攻めるほど安心できる設計です。最高です。
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