ズッロ(ZULLO)-詳細レビュー
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ズッロ(ZULLO)は、1973年よりフレーム製作に携わるティツィアーノ・ズッロ氏が創設したブランドです。
80~90年代にはTVMチームに供給し、年間6000本の生産をしていたヴェローナを代表するフレームメーカーでしたが、近年ハンドメイドで一本一本の作り込みにこだわった工房へ規模を縮小しました。
現在はパイプ切断から溶接・塗装までを自社でするサイズオーダー専門の工房を営んでいます。身体寸法をもとにしたサイズオーダーが基本で地元イタリアだけでなく欧州の違いの分かるサイクリストから支持されています。
現在でもズッロ自身が全て制作、イタリアの伝統スタイルで存続する希少な工房です。
1976年に創業したズッロは、90年代ツール・ド・フランスの常連だったオランダの名門チーム"TVM"にフレームを供給するまでに成長しました。
「手を真つ黒にする職人に戻りたい」という、テイッツィアーノ・ズッロの意志のもとにオフィシャルサプライヤーを降り、一介のフレームビルダーに戻ったという異色の履歴をもつ工房です。
現在生産されるフレーム本数は、年間で100本弱。サプライヤー当時は5000本を生産する一大メーカーだったことを考えると、あえて生産台数を大幅に減らしてまでもこだわったフレーム作りに対する信念・情熱がそこにはあります。
そんなティッツィアーノ・ズッロが製作するフレームは、質実剛健という言葉が似合いシンプルで機能的です."トニカ"はロングライド向け、"ツアー91"はT∨Mのレプリカモデル、"インクボ"はリアルレーサーと、用途に合わせたラインナップです。
オーダー系の魅力は、数字ではなく「姿勢と癖」に合わせて作れることです。手が長い人はリーチを無理に伸ばさず、スタックとヘッド角で前荷重を作るほうが呼吸が楽になります。逆に脚が強い人はBB周りの剛性感を上げると、スチールでも踏み抜ける感覚が出ます。
細部を見ると、ラグの処理やTIGビードの均一さ、エンド周りの整列など、量産とは違う「線の美しさ」が出ます。オーダー時には普段走る距離と路面、好みのケイデンスを伝えると、パイプ選定やリア三角の味付けが変わり、同じモデル名でも別の性格になります。2022〜2026の間でも部品規格への寄せ方が変わるため、クラシックに寄せるのか現代部品で戦うのかを先に決めるとスムーズです。
塗装やデカールも一台ごとに表情が変わり、傷が入っても「味」として育てられるのが鉄フレームの良さです。走りを軽くしたいなら薄肉チューブ、荷物を積むなら太めのステーなど相談の余地が多いので、完成車の尺度だけで判断しないほうが満足度が高くなります。
サイズオーダーでは、トップ長だけでなくサドル後退量とハンドル落差を基準に設計すると、同じ速度でも呼吸が乱れにくくなります。ハンドメイドゆえに、エンドの平行出しや塗装前の下地処理まで手が入り、長年乗ってもパーツ交換が素直に進むのが利点です。目的がロングライドなのかレースなのかを先に決めるほど、スチールの良さが分かりやすく出ます。採寸の段階で肩周りの柔軟性も伝えると、上半身が楽になるジオメトリーに寄せられます。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
ビンテージ(VINTAGE)(2022年モデル)
ビンテージ(VINTAGE)はコロンバス社製のSLクロモリを使用したハンドシェープラグ接合フレームです。フレームはオールメッキをしてから塗装され、ピンストライプに至るまで徹底して手塗りされています。細身パイプ特有のしなりが出やすく、路面の角を丸めた乗り味になるため、長距離でも肩が固まりにくい方向です。フレーム単体だけでなくフォークやヘッドパーツまで含めて世界観を揃えると、完成車にしたときの統一感が際立ちます。
インクボ(INQUBO)(2023年モデル)
インクボ(INQUBO)は、このモデルのためにだけ作られた特殊な形状のデダチャイ熱処理スチールパイプを使用しています。35mm径のシートチューブと高剛性なチェーンステーで、非常にダイレクトな乗り味です。踏み込んだ瞬間の反応が鋭いので、スプリントや立ち上がり重視の走りで気持ち良さが出ます。前を軽く感じさせるフォーク選びをすると、コーナーの切り返しも機敏になります。
ツール'91(TOUR'91)(2024年モデル)
ツール'91(TOUR'91)は、フィル・アンダーソンやコニチェフがツール・ド・フランスで活躍した当時のレプリカモデルです。ズッロはこのイエローがトレードマークカラーとなりましたが、そのストーリーはここから始まりました。クロモリの繊細なパイピングが美しく、クラシックな佇まいを現代の部品で楽しめます。レプリカでありつつ実用性も見据えるなら、走る頻度に合わせてブレーキやホイール規格を選ぶのがコツです。
パンタレイ(PANTAREI)(2025年モデル)
パンタレイ(PANTAREI)は、レーザーカットされたステンレス製のリヤエンドを装備した軽量スチールフレームです。ロングライドが楽しくなる「しなやかさ」と「剛性」がほどよくバランスされた玄人好みのフレームです。足回りの精度が出るとホイールの芯が感じやすく、コーナーでの荷重移動が素直に伝わります。素材の組み合わせで味付けが変わるため、軽量ホイールよりも耐久寄りの組み方がしっくり来る人もいます。
トニカ(TONICA)(2026年モデル)
トニカ(TONICA)は、イタリアントラッドスタイルを受け継ぎ、オリジナルのトリプルバテッドクロモリパイプをTIG溶接で仕上げたモデルです。細身のパイプとスレッドステムがよく似合い、とても美しいです。2026年モデルとして見ると、快適性を軸にしつつも進みの軽さを失わない、旅と日常の両方に寄せた一台になります。シングルスピード仕様のように潔い組み方も映えるので、用途を絞るほど個性が立ちます。どのモデルもオーダーで細部が変わるため、パイプ選定とラグ/溶接の仕上げを見比べると違いが理解しやすいです。
5モデルは用途がはっきりしているので、普段の走り方に寄せて選ぶとZULLOらしい「鉄の味」が分かりやすいです。迷ったらまずは乗車姿勢と速度域を決め、そこからモデルを当てはめると納得感が出ます。
ZULLOはオーダー例が多彩で、塗装や乗り味の感想は写真付きレビューが役立つため、下部の体験談リンクも合わせて確認すると安心です。
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