セラ・バッサーノ(SELLE BASSANO)-詳細レビュー
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セラ・バッサーノ(SELLE BASSANO)は、1985年の設立以来、設計から素材選定、製造までを自社で完結させる“メイド・イン・イタリー”志向のサドルブランドです。大量生産よりも形状と仕上げに比重を置き、古典的なレーシーさと現代的な快適性を同居させてきました。
かつて細身の「ブエルタ」を使ったレーサーが好成績を残したことは有名で、ジロ優勝やアワーレコード達成のロミンガー、ジロ優勝のトンコフやサボルデッリらが名を連ねます。2000年代初頭には、シドニー五輪MTB金メダルのマルティネスが選んだ例もあり、用途の幅を感じさせます。
興味深いのは、当時のトップチーム“マペイ”周辺で採用例が目立った点です。軽さや剛性だけでなく、長時間のペダリングで体が先に音を上げないこと――その要求に対し、座面の形状とパッド密度で応えてきた歴史があります。
近年はデリケート部位への負担を減らす設計が主役になりました。 具体的には、ノーズ周りの段差を抑えた成形や、着座点がぶれにくい後端の支えを強めることで、短時間の“鋭さ”だけに寄らない作りに寄せています。
さらに、座面ベースの反り(ロッカー)を強めたモデルは、ペダリングで骨盤が回転するときに前後へ“泳がせる”余裕が出ます。逆にフラット寄りのモデルは、同じ位置に座り続ける巡航で安定するので、走り方に合わせて選ぶと違いが体感しやすいです。
サドル選びで見落としがちなのが、座骨が当たる面積と、ペダリング中の骨盤回転で前後に滑る量のバランスです。バッサーノは薄手モデルでも座面の芯が崩れにくい傾向があり、前傾が深いときはノーズの当たりを、アップライト寄りなら後端の幅とパッドの柔らかさを優先すると合いやすくなります。
レール素材も乗り味に影響します。しなりが出るレールは路面の細かな振動を丸め、硬めのレールは入力がシャープでセッティングがシビアになります。バッサーノはベース形状で快適性を稼ぐ設計が多いので、レール差は“硬さ”より“当たりの角”として出る傾向があります。
実走でのチェックは、最初の10分よりも、30分以降の当たり方を見た方が確実です。汗で表皮が滑り始めた時に擦れが出ないか、逆に滑らず一点に圧が残らないかを確認すると、サドル単体ではなく“身体とウェアとの相性”まで含めて判断できます。
フィットを詰める際は、サドル高や前後位置だけでなく、クランク長やハンドル落差によって“座骨で支える割合”が変わる点を意識すると迷いが減ります。前傾が強いほどノーズ周りの形が効き、前傾が浅いほど後端の幅とパッド密度が効いてきます。
仕上げ面では、縫製ラインや表皮の張りで“乗ってからの馴染み方”が変わります。硬めに感じるモデルほど、数回のライドでフォームが落ち着き、当たりが面に変わっていくタイプが多いので、最初の印象だけで切り捨てないのがコツです。
総括すると、セラ・バッサーノは「軽量レーシー」と「身体への優しさ」を同時に追う設計思想が軸で、同じ細身でも、狙い(高回転向け/長距離向け)によって“芯の作り”が違うのが面白いところです。
最後に、同じモデルでも表皮の張りやフォームの戻りで印象が変わるため、試乗できない場合は「硬い/柔らかい」よりも「擦れた/圧が残った/前に流れた」といった体験談を重視すると選びやすくなります。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
ブエルタ(2022年モデル)ブエルタ(2022年モデル)は、往年の細身レーシー路線を象徴する一本で、ノーズの断面が薄く、ダンシングで腿裏に引っ掛かりにくいのが特徴です。パッドは硬めで、踏み込みのリズムが崩れにくい反面、ポジションが合わないと点で当たりやすいので、前後位置と角度調整が効きます。細身ゆえにサドルバッグなどの干渉も少なく、ヒルクライムのように前後移動が多い走りでも扱いやすい一方、座骨幅が広い人は後端で支えが足りない場合があるため、幅選びが重要になります。
ミッションL(2026年モデル)ミッションL(2026年モデル)は、後端の受けを広げつつ中央に逃げを設け、長時間での圧迫感を抑える方向に振ったモデルです。体重移動で座る位置が変わっても、座面の芯が潰れにくい設計で、巡航主体のロードやエンデュランス寄りの乗り方と相性が良いです。座面後端の角を丸めているため、踏み直しで腰を引いたときの擦れが出にくく、サドル高を詰めたフィットでも違和感が残りにくいです。雨天後でも表皮がベタつきにくいタイプだと、日常使いの安心感が増します。
グランフォンド・エア(2025年モデル)グランフォンド・エア(2025年モデル)は、蒸れや擦れを減らすために表皮の通気と溝形状を組み合わせ、汗をかきやすい季節のロングライド向けに調整されています。前傾を深めてもノーズ先端が尖りすぎないので、上体を下げたままでも座り直しがしやすいのが持ち味です。溝の深さが浅すぎると汗で滑りが増え、深すぎると段差で擦れが出るため、このモデルは“段差の丸さ”でバランスを取っています。ペース走で座り続ける場面でも、脚が回らなくなるほど沈み込まない点がロング向きです。
XCライトプロ(2024年モデル)XCライトプロ(2024年モデル)は、MTBでの擦れや泥汚れを前提に、側面の擦過に強い表皮と、路面入力で座面が暴れにくいベース剛性を意識した作りです。登りで前に詰めたときにノーズが邪魔になりにくく、シッティングで粘る場面の“逃げ”も残しています。サイドの補強は、斜面で車体を倒したときの擦れだけでなく、ペダリングで腿が触れる頻度が高い人の耐久にも効きます。泥が付いても拭き取りやすい表皮なら、オフロードでの手入れが簡単で、結果的に劣化も抑えられます。
シティコンフォート・ゲル(2023年モデル)シティコンフォート・ゲル(2023年モデル)は、アップライト姿勢で座骨に体重が乗りやすい通勤・街乗り向けに、局所圧を散らすゲル系パッドを厚めに配置したタイプです。段差での突き上げが角で来にくく、荷物を背負う日でも疲れの出方が穏やかになります。厚手パッドでも、座面中央に逃げを作ることで圧が前に集まりにくく、信号待ちの乗り降りで姿勢が変わっても違和感が出にくいです。リラックスしたポジションでペダルを回すほど、衝撃の角が取れて効いてきます。
上の5機種は“薄さ”と“逃げ”の作り方がそれぞれ違うため、座骨幅と普段の前傾度合いを基準に、実走レビューで当たり方の傾向を確認してから選ぶと外しにくいです。特に細身系は、水平からの微調整で評価がガラッと変わるので、角度調整の幅も前提に考えると失敗を減らせます。
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