プロジェクトエム(PROJECT M)-詳細レビュー
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プロジェクトエム(PROJECT M)は、日本はつくばの地に2001年創業され歴史はまだ浅い新ブランドです。
そのフレームは1本1本がフレームビルダーによって産声を上げています。
使用するのはカーボンチュープ。オーナーに合わせて6種類の剛性の違うオリジナルのものから選びだすという、こだわりのオーダーメードプランです。
PROJECT Mの要は、カーボンチューブを“既製品の材料”として扱うのではなく、オーナーの脚質や用途に合わせて剛性の段階を選び、フレーム全体のしなり方を設計する点です。数値だけでは決め切れない感覚部分を、ビルダーが対話で詰めていくプロセスが前提になります。
カーボンとクロモリを組み合わせる場合、接着・溶接・ラグの考え方で性格が変わりますが、PROJECT Mは“作り分け”を前面に出しているのが特徴です。素材を混ぜる以上、どこを硬く、どこを逃がすかの意図が必要で、そこが乗り味として現れます。
オーダーであることはサイズ調整だけでなく、走りの癖を設計に落とし込めるという意味です。ブルベやセンチュリーのように長時間走る用途では、初速よりも一定ペースで疲労を溜めにくい“回しやすさ”が効きます。
SPECに出てくるフォークやコンポーネントの選択は、単なる高級志向ではなく、ハンドリングと振動の伝わり方を整えるための要素です。フロントの剛性が過剰だと肩が張りやすくなるので、チューブ剛性の段階と組み合わせて全体を整合させる設計が似合います。
小柄なライダー向けの実績がある点も重要で、ヘッド周りやリーチの作り込みができると、同じ“走りの良さ”が体格差で崩れにくくなります。乗り手のフォームが安定するほど、部品の性能も素直に出ます。
まとめると、PROJECT Mは材料と設計の自由度を使って、用途別の“快適な速さ”を作るタイプのブランドです。完成車スペックだけでは比較しにくいので、設計意図まで含めて相談しながら決めたい人に向きます。
オーダーフレームでは、採寸値そのものよりも“その姿勢で長く維持できるか”が重要です。PROJECT Mのようにビルダーが関わる場合、柔軟性や癖(片側に荷重が乗る、手首が痛い等)を先に伝えるほど、剛性配分の選択が意味を持ちます。
カーボンとクロモリの組み合わせは、修理や再塗装のしやすさにも影響します。接合部の設計が丁寧だと、長く乗るほど“作りの意図”が分かり、部品交換で性格を追い込む余地も残ります。
ロングイベント用途ではライトやバッグで前側が重くなりがちなので、ヘッド角やトレイルの落ち着きは特に効きます。PROJECT Mは用途を言語化してから設計に落とすタイプなので、スペック表より会話の質が結果を左右します。
カーボンチューブの剛性差を活かす場合、同じ材料でも長さや接合位置で感触が変わります。つまり“硬い/柔らかい”を単体で語るのではなく、フレーム全体のバランスとして設計できるのがオーダーの価値です。
また、完成車で納める場合でも、最初の仕様を完璧にするより、乗ってから微調整できる余地を残す方が結果的に満足度が上がります。サドル高やステム長の調整が素直に効くよう、基礎となる寸法を丁寧に詰めるのがコツです。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
カーボンR(CARBON R)(2022年モデル)
カーボンR(CARBON R)はカーボンチューブとクロモリを溶接・接着でまとめたハイブリッド構造で、芯の強さと当たりの柔らかさを両立させやすい基本形です。
カーボンチューブの剛性段階を選べる前提なので、登りを踏む人はBB周りを締め、長距離派は上半身側を逃がす、といった作り分けができます。
ブルベなどの一定強度の走りで“脚が残る”方向に寄せたいとき、設計意図が活きるモデルです。
ホイールやタイヤを変えてもキャラクターが崩れにくく、ベース車として育てやすいのも魅力です。
カーボンR RS(2023年モデル)
カーボンR RSはCARBON Rの思想を保ちながら、反応の立ち上がりを狙って剛性配分をスポーツ寄りに振った仕様です。
前後の剛性差を小さくして踏み始めの遅れを減らす一方、長時間で硬さが出ないようトップ側に逃げを残す設計が似合います。
クリテ寄りに使うというより、巡航速度を一段上げたいロングライド派に向きます。
同じ距離でも“気持ちよく踏める区間”が増えるような味付けを狙うと、このモデルの狙いが活きます。
カーボンS(CARBON S)(2024年モデル)
カーボンS(CARBON S)はカーボン比率を高めた方向のモデルで、軽さよりも“ねじれの収束”を狙って安定感を作るのが主眼になります。
フォーク剛性が高めの構成でも、フレーム側で入力を整えてハンドルが暴れにくいようにできると、下りや荒れた舗装で効きます。
カンパ系のコンポや硬めのホイールと合わせても、乗り味を破綻させにくいのが強みです。
高剛性パーツと合わせるなら、ポジションを少し楽にして総合バランスを取ると扱いやすくなります。
ハイブリッド・ブルベ(HYBRID BREVET)(2025年モデル)
ハイブリッド・ブルベ(HYBRID BREVET)は長距離を前提に、姿勢の安定と補給・積載のしやすさを織り込んだ設計コンセプトのモデルです。
トップ周りのしなりとチェーンステーの反応を分けて考え、ペダリングの力は逃がさず、上半身への突き上げは丸める方向が合います。
ライトやバッグを付けた状態でも操舵が重くなりにくく、距離を稼ぐ用途で“破綻しない速さ”を狙えます。
補給や休憩で止まる回数が多い走りでも、再スタートのたびにフォームが崩れにくい方向が合います。
オーダーAERO-6(2026年モデル)
オーダーAERO-6は2026年世代の提案として、空力形状と剛性段階の選択を同時に扱うことをテーマにしたモデルです。
チューブ断面を変えると乗り味が硬く出やすいので、カーボン剛性の6段階を使って“硬さの角”を消す設計が重要になります。
速さの方向性を明確にしつつ、オーダーらしく乗り手に合わせて破綻点を潰していける一台です。
速さの方向性が明確なぶん、用途が決まっている人ほど“ハマったときの伸び”が大きいでしょう。
イベント志向の人なら、タイヤクリアランスや積載の前提も含めて仕様を決めると、完成後の迷いが減ります。
同じブランド内でも作りの方向が変わるため、他モデルの実走レビューも含めて眺めると、相談時の要望を言語化しやすくなります。用途を具体化するほど、剛性段階の選び方に意味が出ます。
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