チネリ(CINELLI)-名車の証
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チネリ(CINELLI)は、1948年にミラノ〜サンレモやジロニアイ・ロシバルデイアを制したキャリアをもつ元レーサーのチーノ・チネリによって創業されました。
それからチーノは革新的なプロダクトを生み出し続けました。
ロードバイクの指針となるスーパーコルサをはじめ、近代的なハンドルバーや、樹脂製ベースのサドル、クイツクレリーズベダルなどはチネリ社によって作られたものです。
創業から30年の節目でチーノは会社から退き、コロンバス社のオーナーでもあったアントニオ・コロンボに経営を譲ることになります。
革新的なもの作りは途絶えることなく、1980年にはtig溶接を採用した先鋭的デザインの名車レーザーをリリース。チネリのバイクはオリンピツクやワールドカップにおいて、28ものゴールドメダルを獲得するイタリアンブランドとして君臨しました。
現在ではグルッポ社の子会社として、コロンバスとともにイタリアンブランドの雄として確固たる地位を築いています。
チネリを自分の家に招き入れ、一緒に暮らす。いくら想像しても、その充実感は経験しないとわかりません。
チネリは一流品を手にする喜びと緊張感を兼ね備えています。
最高級モデルのレーザーミアはもちろん、廉価モデルでも、その系譜に連なるバイクであれば、すべてのモデルに共通するオーラがあります。
チネリが一流と呼ばれるにふさわしい理由はいくつもあります。
独自のスタイルを生み出し、高い評価を得ていることも重要な条件の一つです。
創業者のC ・チネリは1943年に、クラシックレースのミラノ〜サンレモに優勝したレーサーであったが、同時に製品開発にも類いまれなる才能を発揮します。
彼が手がけたスチールフレームの傑作品、スーパーコルサは集合ステーやラグカットに、ひと目でチネリとわかる特徴を与えました。
1964年の東京五輪では、当時の日本チームが採用しました。優れた走行性能と優美なスタイルなど、以後、日本のロードバイクに計り知れない影響を与えました。
しかもスーパーコルサは今も現役であり、進化のやむことのないスポーツバイク界にあって、およそ50年も継続販売されています。
これは同一車名で最も長く生産されたフレームの1つであり、その頂点でしょう。
レーザーシリーズとA ・コロンボも忘れてはなりません。
珠玉のレーサーとして不動の地位を築いたレーザーシリーズは、78年に創業家から経営を引き継いだコロンボの傑作です。
「究極のスチールフレームを目指し、あらゆるトライをした」とコロンボが一言つレーザーは、80年代に登場し、V ・エキモフ擁するソビエト(現ロシア)ナショナルチームや、H・ヘンリックオルステッドが所属するデンマークなど有カナショナルチームに供給され、世界新記録やワールドチャンピオンを量産しました。
総生産数はチーム供給分を含め、わずか600台程度です。A ・ペゼンティをプロジェクトリーダーに、当時イタリアで最高の職人が集められました。
その中には天オフレームビルダーのマリオ・ロッシンも名を連ねています。
すべてに規格外のスーパーバイクで、市販もされたが、非常に高価で生産数も少なく、好事家の手に渡った台数は少量だと言われています。
老舗ブランドには珍しく、チネリは欧州のトッププロチームに機材供給していません。
ただし、近年はグランフォンドのプロチームや、サンフランシスコでカリスマ的な人気のビスト集団マッシュをサポートしています。
プロ選手よりも身近なライダーに力を入れています。
歴史、名声、傑作品、そしてゆるまぬ革新。コロンボが目指すのは伝統を重んじると同時に、新しい挑戦を恐れないことです。
フレームに施されるペイントは世界中で高い評価を得ているが、単にコスメチックを得意にしているわけではありません。
最新モデルのレーザーミアは、カーボンフレームに、ペイントをはがしてもレーザーとわかる個性を与え、オリジナリティとは何か。そう訴えかけてくる会心の作です。
スミソニアン博物館に永久展示されているレーザークロノストラーダは、今でもプレミアが付いて高額で取引されています。
コルサは、50年近く継続販売され、もっと成功したクロモリフレームの1つです。日本に最初に入ってきたのもスーパーコルサでした。
キース・ヘリングがMTBと交換でディスクホイールに描いたといいます。本社ビルの入り口そばに置いてあります。
テーノは選手としても素晴らしい成績を残しており、ジロ・ディ・ロンバルディーア(1938年)とミラノ~サンレモ(1943年)という性格の異なる2
つのレースを両方とも制した数少ない選手として知られています。
1956年、カンピオニッシモ(最高のチャンピオン)と称されるイタリアの英雄ファウストコッピは、長年在籍したビアンキからフィオレッリというチームに移籍しました。
しかし、そのテームが使用していた自転車のクオリティはビアンキに遠く及ばず、コッピは困惑することになります。
そこで彼はチネリにフレーム製作を依頼し、所属チームのカラーに塗装して使用したのでした。
現代では契約の縛りが厳しく、選手が契約外の自転車に乗ることなどあまりなくなったが、当時はこういったことがしばしば行われていました。
特に一流選手ともなると、自分の成績のために自腹を切ってお気に入りのフレームを使うことが公然と行われていたのです。
かのメルクスもプジヨー時代にマーズィを駆つていたことは有名です。そんな噂が流れるのは早い。チネリの元には「コッピと同じ自転車に乗りたい」と世界中からオーダーが殺到し、チネリの名声が確立したのでした。
現在チネリはアントニオ・コロンボが経営するグルツボのブランドとなっているが、名車スーパーコルサは今でも作り続けられています。
【1960年代のチネリ】
1964年10月、東京オリンピックが開催された。この東洋初の大会に日本中が歓喜したが日本の自転車界にとっても喜ばしい事件が起こっていました。
男子ロード代表の大宮政志が、前年に行われたプレオリンピックで優勝を果たしていたのです。アジア選手初の自転車競技の金メダル獲得に、いやがおうでも期待が高まったのす。
自転車競技の会場は八王子だったが、そこにはかのエディ・メルクスや現Tモバイル監督のウォルター・ホデフロートなど絆々たるメンバーが集まりました。
まだ自転車競技の黎明期にあった日本であるが、各社が総力を結集して、競技用自転車を作り上げていました。しかし、その品質は海外のバイクに遠く及ばず、日本チームも海外の選手たちにもっとも愛用されていたチネリ・スーパーコルサを用意したのでした。
大宮は本戦で集団ゴールに沈んだが、今でもメルクスと対等に渡り合った日本最強の選手として、スーパーコルサとともに我々の記憶に残っています。
【1970年代のチネリ】
1970年代、他社がプロチームのサポートで名を挙げていったのに対し、チネリはプロヘのフレーム供給は一切行わず、おもな顧客はあいかわらずアマチュアのトップ選手と一般ユーザーでした。
それでもチネリが一流ブランドと認められていたのは、やはりその製品が素晴らしかったからです。この頃のチネリは実に活発でした。
以前から展開していたハンドルバー&ステム、プラスチックベースのサドルはもはやロ―ドバイクの標準装備になっていましたし、1971年には他社に先駆けてM7‐というビンディングベダルまで作り上げていました。
スーパーコルサのフォルムが完成されたのもこの頃です。もはや泥よけの必要性がなくなったため、カンパニョーロは、ブレーキを現代の寸法と同じショートアーチに変更し、スーパーコルサもブリッジ半径が極限まで詰められるようになりました。
【1980年代のチネリ】
1977年、チーノ・チネリは一線を退き、工房は息子のアンドレアが継ぎました。そして、コロンブスの社長であったアントニオ・コロンボと共同経営に乗り出しました。
しかし伝統路線のアンドレア・チネリと近代化路線のアントニオ・コロンボは対立し、1986年にアンドレアは会社を出ていってしまいました。そのため、1986年以降のチネリは、それまでとはまったく違う雰囲気に生まれ変わりました。
古くからのチネリファンには嘆く向きもあったが、その新しいグラフィックスは新しいファンを引きつけるのに十分な魅力を持っていました。
とはいっても、ポップな現代のチネリを見慣れると、80年代のチネリも十分トラディショナルな雰囲気です。実走用にこの時代のチネリを手に入れるのも悪くない選択でしょう。
【現在のチネリ】
90年代以降のチネリも、人々の記憶に残るバイクを作り続けています。
近年のチネリと言えば、アーティスティックかつポップなテイスト。これは、現在の経営者アントニオ・コロンボのエッセンスだが、その十何な発想でロードバイクの世界に新風を送り続けています。
同グループのコロンバス社がフレーム素材を手掛けているだけに、アルミやカーブンなど近年登場した新素材のマシンに先鞭をつけ、デザイン的なフォルムを先取りしていったのが、現在のチネリです。
一方でチーノ・チネリ時代の遺産ともいえるスーパーコルサもラインナップに残っています。伝統のチネリと近未来を予感させる現代のチネリ、対照的な機能美とデザイン性が同居するこのブランドには、ロードバイクを追求してきた2人の男の魂が宿っているともいえます。
===【往年の傑作モデル 詳細解説】====
ガゼッタ デラ ストラーダ(GAZZETTA DELLA STRADA)は、シンプルなフレームに控えめなあしらわれたロゴマークがクールなツーリングバイクです。同系のカラーでまとめられたパーツアッセンブルが上品なルックスを演出しています。
イクスピリエンス ティアグラ フラットバー(EXPERIENCE TIAGRA FLATBAR)は、チネリロードバイクのベースグレードであるイクスピリエンスのフラットバー仕様です。軽快な走りを手軽に楽しむことができます。フレームセットでの販売もあります。
ガゼッタ ミューズ(GAZZETTA MUSE)は、ガゼッタシリーズの女性モデルです。スタッガードフレームに街乗り系のパーツをアッセンブルし、通勤や買い物など、日常的な仕様で便利に扱うことができます。
ベリー ベスト オフ(VERY BEST OF)は、自然に馴染みを狙ったモデルです。特に目立つのがブレードに段差を設けたフォークです。ブレードのしなりはコロンバスのカーボンフオークならではです。レース用としては動きすぎるくらいにしなります。中トルクでは心地よく加速します。ダウンチューブも菱形でわざと変化をもたせないデザイン設計です。剛性も高いレベルで調整されているかのようです。大人しく乗るぶんにはいいです。板状のシートステーとフオーク、そしてフロント三角が穏やかですが軽快さをうまくバランスさせています。コーナーでの速い動きにはフレーム本体のたわみが出やすいです。路からくる振動はしっかりいなしていて、標準レベル以上のコンフォートさです。上りは標準的でトルクをかけると一定レベルで限界を抑えている感じです。全体的な走りのクオリティは高いですが、フォークの形状から予想できますように、ややマイルドです。エレガントな雰囲気通り、優雅なライディングを楽しむバイクです。乗り込めば、それが味わいになりますが、やや直進安定性が高く、ダンシングでバイクを振ったときに個性を主張します。フォークの独特な挙動と堅牢なハンドルの影響もあリフロントヘビーな印象です。コーナーはスムースにこなせます。エレガントだけにコンフオート性能は高めです。チネリというブランドをこよなく愛するサイクリストも満足できる上質なモデルです。
サエッタ レース カット(SAETTA RACE CUT)は、フレームの形状設計なども含めて、クラシックなカーボンフレームのモデルです。フォルムはそうで、サエッタ・レースカットとなっています。レースに出てみたい人に最適なスペックのバイクです。フレーム重量は1150Gで、BBもBSAとスタンダードなカーボンフレームです。チネリはデザイン方向に舵を切ったのが10年くらい前で、実戦的なバイクよりも見て楽しいっていう感じのバイクも制作していました。今でも著名なデザイナーでもあるコロンボ氏主導です。デザインセンスとパフォーマンスのバランスも難しいですが、チネリのフレームのイメージはオシャレ一択です。自分たちが求めるバイクだと、どちらかといったら、カーボンとしては細くて、 エッジを出してそこそこシャープな感じです。この求めるところが他と違う部分が多いです。あまリトレンドを追おうとしていません。ヘッドもそうでスタンダードを選択しています。オーソドックスなところはオーソドックスに、保守的と思えるくらいに、守ってというところがチネリらしいところです。
ベストオブデュラエースDi2(BEST OF DURA-ACE Di2)は、コロンブス・XLR8Rプラスカーボンチューブを採用したチネリのハイエンドモデルです。後三角は旧モデルとは完全に入れ替えられ、ストレート形状となりました。これにより、ダイレクト感がさらに向上しています。レース志向の人からロングライド派までだれでも満足できる仕上がりとなっています。
ストラートスーパーレコードCT(STRAT SUPER RECORD CT)は、フレームにはコロンブス・ジェニウスモノコックを採用しています。パワー伝達効率だけでなく、快適性能でもまったく妥協はありません。ブレード中心線をオフセットさせたジェニウスアーチフォークが、路面からの振動を効果的に解消しています。
エストラーダアルテグラCT(ESTRADA ULTEGRA CT)は、フレームにはコロンブス・モノコックカーボン、フォークには同・ソリダモノコックカーボンを採用しています。組み合わされるコンポは定評の高いシマノ・アルテグラです。クランクには50×34Tのコンパクトをチョイスし、使い勝手の良い1台に仕上がっています。
ジデコフレームセット(ZYDECO FRAME SET)は、アスファルトも泥道も気にせずに走れる。そんな理想をかなえてくれるのがこのモデルです。泥詰まりに強いカンティブレーキ台座や担ぎを考慮した偏平トップチューブなど、ライダーが遭遇する困難に対応する機能が満載されています。
ウィリン SLは、コロンバス製のカーボンモノコックフレームで、非常に軽く、印象的なコンパクト性、操作陛、振動吸収性を保証しています。ライディング中に気になるストレス原因を排除する性能を持ち、風景をスクロールさせるように進んでいくといいます。シマノ・105をセットした完成車はオールラウンドに乗りこなせ、上級グレードのコンポをアッセンブルすれは実戦使用も可能です。女性や小柄なサイクリストのためにXSサイズを用意してくれたのもうれしいです。
XCrは、宝石のように、美しい透明感のあるフレームです。剛性が高くても弾力性があるため、心地よい乗り心地を提供するステンレスを採用しています。クリスタルミラー仕上げの完成度は高く、高品質です。すべてにおいてグレードが高く、他モデルとは異なる独自のスタイルを放つ個性に満ちています。
ベストオブスーパーレコード CTは、技術的な最新ノウハウを最も取り入れています。チューブはコロンブス製のカーボンで、個人の体型に合わせたサイズオーダーが可能です。オリジナリティのある洗練されたデザインが魅力的です。
ホブートレッグ(HOBOOTLEG)
ツール・ド・アフリカ走破より得られた経験から生み出された―台。高品質なコロンバス製クロモリチューブを採用し、世界一周のようなハードなウルトラサイクリングに対応する。キャリアやフェンダーも付属。
このブランドは、上記以外も魅力的なモデルを沢山製造しています。カタログでは分からない実際に購入したユーザのクチコミ評判やインプレ、生の声は以下をご覧ください。
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