フルクラム(FULCRUM)-詳細レビュー
⇒【フルクラム】 傑作モデル乗車レポート! 【レビュー13件】
⇒【フルクラム】 現役レーサーによるインプレ! 【レビュー208件】
⇒【フルクラム】 女子ライダーの体験レポ! 【レビュー75件】
フルクラム(FULCRUM)は、2004年に設立された比較的若いホイールブランドです。ただし同社はカンパニョーロ社の完全子会社にあたり、立ち上げの段階でカンパニョーロから移籍したエンジニアもいるため、“新興”というよりは経験値のある開発母体として見たほうが実態に近いでしょう。
起業当時のメンバーに、3人の航空宇宙学技術者がいたという背景もあり、設計思想は数値と構造の積み上げが強い。ホイールはフレーム以上に回転体の挙動が効くため、重量だけでなく剛性の出し方、スポークテンションの左右差、リム形状の空力など、複数の要素を同時に最適化する必要があります。
その開発力を象徴する要素として語られるのが、リアホイールのスポークシステムを大きく改善した「ツー・トゥー・ワン・テクノロジ」です。駆動側と反駆動側の受け持ちを考え、踏み込んだ力が逃げにくい方向へまとめる発想は、実走での“進み方の分かりやすさ”につながります。
起業から5年間で、ロード世界選手権の優勝者が4度もフルクラムホイールを使用したとされ、2005年のトム・ボーネン、2006〜07年のパオロ・ベッティーニ、2007年のアレッサンドロ・バッランなどの名前が挙がります。さらに2006〜07年の世界XCチャンピオン、ジュリアン・アブサロンも使用した、と紹介されることがあります。
こうした実績が示すのは、競技だけの“尖った性能”ではなく、過酷な条件でも性能が落ちにくい総合力です。リムブレーキ時代からディスク時代へ移っても、同社のラインアップは用途別の作り分けが明快で、レース・トレーニング・通勤まで選びやすい。
ホイール選びで見落としがちなのが、メンテナンス性と長期の回転感です。ハブの分解整備がしやすい構造だと、冬場の雨や砂利道を走ったあとでも性能を戻しやすい。レースだけでなく“日々の距離”まで含めると、こうした要素が結果的にコストパフォーマンスに効いてきます。
また、同じリムでもタイヤ幅と空気圧で体感が大きく変わるので、ホイール単体の評価を鵜呑みにしないことも大切です。硬さが欲しいなら高圧寄り、快適性を稼ぐなら低圧寄り、といった調整で脚の残り方が変わります。フルクラムは用途別にキャラが立っているぶん、合わせるタイヤ次第で“刺さり方”がさらに明確になります。
チューブレス対応(2ウェイフィット)系は、タイヤの選択肢が広がり、空気圧を落として路面追従性を稼ぐといった“現代的な快適性”にも繋がります。反面、タイヤ装着のコツやメンテナンスの手順が必要になるので、手軽さを取るか性能を取るかで選び方が変わります。
実際の乗り味としては、同じ重量でも“踏んだ瞬間の反応”と“巡航の伸び”がモデルごとに違うのが面白い。ホイールは交換した瞬間に変化が体感できるパーツなので、用途と脚質に合わせた選択が満足度を左右します。ハブの回転感やスポークのしなり方まで含めて、自分の走り方に合う方向を狙いたいところです。
フレームやコンポを替えるより先にホイールで変化を出したい人にとって、FULCRUMは“狙った性能が選びやすい”ブランドです。脚質やコースに合わせて、回転体のキャラクターを合わせ込む楽しさがあります。
===【人気モデル 詳細インプレッション】====
レーシングスピード(2022年モデル)レーシングスピードは、リム高50mmで前後1360gという軽量域を狙ったカーボンリム採用のチューブラーホイールです。レーシングスピードは高めのリムによる速度維持のしやすさがあり、平地での巡航やレースシーンで“踏まなくても伸びる感覚”が出やすい。チューブラー前提なので、運用の手間と引き換えに走行感のダイレクトさを重視したい人向けです。高速域での安定感を優先したい場合に、選択肢として分かりやすいモデルです。
レーシングゼロ 2ウェイフィット(2023年モデル)レーシングゼロ 2ウェイフィットは、クリンチャーとチューブレスの両方に対応する2ウェイフィットの最高峰として位置づけられるモデルです。レーシングゼロ 2ウェイフィットは前後1460gとされ、軽さと剛性のバランスを狙った万能型。空気圧の選び方で“硬さの角”を丸められるため、路面が荒れたコースでも速度を落としにくいのが強みになります。オールラウンドに一つで済ませたい人が“最初の一本”として選びやすい立ち位置でもあります。
レーシング32 2ウェイフィット(2024年モデル)レーシング32 2ウェイフィットは、2ウェイフィット系の中でもコストパフォーマンスを意識したモデルで、前後1595gと紹介されます。レーシング32 2ウェイフィットは平地も登りもそつなくこなし、脚を溜めながら距離を伸ばすロングライドにも向きます。チューブレス運用で快適性を取りつつ、剛性が過剰になりすぎないのが扱いやすいポイントです。距離を踏むほど良さが出るタイプなので、脚を削らず淡々と走りたい人に向きます。
レーシング12 2ウェイフィット(2025年モデル)レーシング12 2ウェイフィットは、レースだけでなく毎日の通勤やトレーニングにも最適とされる2ウェイフィットモデルで、前後1505gという重量が挙げられます。レーシング12 2ウェイフィットはタイヤの自由度が高く、季節や路面に合わせて“転がり重視/耐パンク重視”を切り替えやすい。雨の日の安心感や、日々の整備のしやすさまで含めた実用志向の一台です。通勤から週末ライドまで同じホイールで回したい人には、運用の安心感が大きいです。
レーシング3 2ウェイフィット(2026年モデル)レーシング3 2ウェイフィットは、レース寄りの反応と日常の扱いやすさの中間に置きたい人向けの“ちょうどいい”ポジションを狙ったモデルです。レーシング3 2ウェイフィットは、加速時に腰砕けしにくい踏み味を意識しつつ、路面入力をいなして脚を残す方向にも振れます。タイヤを選べば、ヒルクライムの軽快さと巡航の伸びを両立しやすく、用途の幅が広いのが魅力です。踏み味の“芯”と扱いやすさの両方を求めるなら、候補に入れておきたいタイプです。
FULCRUMを選ぶときは、重量表記だけでなく“どの速度域で気持ちよく走りたいか”を先に決めると整理しやすいです。巡航重視ならリムハイトと空力、登り重視なら反応と重量、通勤重視なら耐久と運用の手軽さ、といった軸で見ると、2ウェイフィットの価値も判断できます。インプレを見るなら、使用タイヤ(幅と空気圧)と走る路面(荒れ具合)が書かれているものを優先すると、同じモデルでも評価の理由が読み解けます。特にチューブレスに挑戦する場合は、装着のしやすさやシーラント管理まで含めて、自分が続けられる運用かを想像して選ぶと失敗しにくいです。
⇒【フルクラム】 傑作モデル乗車レポート! 【レビュー13件】
⇒【フルクラム】 現役レーサーによるインプレ! 【レビュー208件】
⇒【フルクラム】 女子ライダーの体験レポ! 【レビュー75件】
⇒【フルクラム】 ロードバイクとスマホ! 【レビュー1013件】